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BIS国際与信統計の特徴と見直しに向けた取り組み

2002年 2月27日
中畑孝一
幸田宏文
菱川功

日本銀行から

マーケット・レビューは、金融市場に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行金融市場局が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問は、日本銀行金融市場局 清水までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (kmr02j02.pdf 62KB) から入手できます。

要旨

BISの国際与信統計は、国際的に活動を行う銀行の貸出や証券投資動向を包括的かつタイムリーに示す唯一の統計である。こうした特徴を生かし、近年の国際金融危機においても、市場参加者や監督当局により幅広く利用されてきた。日本銀行が独自に公表している邦銀分の集計結果を活用することにより、邦銀の国際与信動向を分析することもできる。しかし、最近では派生商品や担保付き取引の拡大など、取引手段が多様化し、市場環境にも変化が生じていることから、現在の統計が銀行の対外与信リスクを必ずしも十分に把握しきれていない面もある。各国中銀を含む統計関係者は、統計のさらなる改善に向けた検討を進めている。日本銀行でも、重要な市場インフラのひとつとして、統計の改善に積極的に取り組んでいる。