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アジアにおける金融セクター向け直接投資の活発化

2004年10月14日
金融市場局
菱川 功
内田真人

日本銀行から

 日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するものです。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

 以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rev04j06.pdf 51KB) から入手できます。

要旨

 1997年夏のアジア通貨危機後、アジアにおける金融セクター向けの直接投資が活発化している。アジアは持続的な成長が見込まれるため、こうした傾向は今後も続くものとみられている。外資系金融機関の参入は、金融システムが危機に陥った国でその早期機能回復に大きく寄与しただけでなく、中長期的に金融市場の効率性を高めるなど、様々な便益をもたらしている。もっとも、他方で外資系金融機関の短期的な収益重視の戦略がもたらし得る副作用や国外の外生的ショックの影響、監督当局間の連携の必要性の強まりといった課題もある。このため、アジア諸国では、今後、直接投資の効果を最大限発揮させるため、環境整備を進めていくことが重要となっている1

  1. 本稿作成に当たってはBOX2の作成をはじめとして日本銀行国際局赤間弘氏の協力を得た。