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わが国の消費者物価指数の計測誤差:いわゆる上方バイアスの現状

2005年11月 1日
企画局
白塚重典

日本銀行から

 日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するものです。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

 内容に関するご質問は、日本銀行企画局 加藤までお寄せ下さい。

 以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rev05j14.pdf 449KB) から入手できます。

要旨

消費者物価指数(CPI)は、消費者の購入する財・サービスの価格変動を捉えるための総合的な物価指数として広く利用されている。現行CPIは、すべての家計が基準時点の財・サービスのバスケットを購入し続けると仮定して、物価変動を捉えようとするものである。このため、相対価格の変動や新製品の登場・旧製品の消滅などに伴う消費者行動の変化を十分的確に反映させることが難しく、上方バイアスが存在すると指摘されてきた。しかしながら、わが国では近年、2000年基準改定においてパソコン等新製品の取り込みが行われ、またその後も、プリンタ、インターネット接続料等が新たに採用されるなど、統計作成当局による指数精度向上への対応が続けられている。そうした結果として、上方バイアスは、縮小方向にあると考えられる。もっとも、CPIの上方バイアスについては、その大きさを固定的なものと考えることは適当でなく、統計作成法の改善、基準年からの時間的経過や経済環境の変化によって変動するとの視点を持つことが重要である。