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近年の原油価格の変動要因について

構造VARによる試算

2009年5月18日
調査統計局 笛木琢治、金融市場局 川本卓司*

  • 川本は、2008年7月まで調査統計局に在籍した。本稿は、笛木・川本が、その当時に行った分析結果を基に、その後の情勢の変化も踏まえて、執筆したものである。

要旨

原油価格は、2002年初の20ドル/バレル程度から、2008年夏ごろにかけて140ドル/バレル超まで上昇した後、急落に転じ、2008年12月には30ドル/バレル台まで下落した。本稿では、こうした原油価格の急激な変動の背景について、時系列分析の手法を用いて、(1)需要要因(世界景気変動の影響)、(2)供給要因(天災等による短期的な原油生産変動の影響)、(3)需給以外の要因(地政学リスク等を受けた予備的需要の高まり、投機資金の流入などの影響)の3つに、定量的に分解することを試みた。分析結果をみると、2002年以降の原油価格の変動は、2008年の局面などにおいては「需給以外の要因」——投機資金の動向など——が変動を増幅する面はあったが、大部分は「需要要因」——新興国を中心とした世界景気の変動とこれに伴う原油需要の増減——によって説明可能であることが示される。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。
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