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新興国の国際資金フローと資産価格の変動

2010年1月19日
国際局国際経済調査担当

要旨

新興国への海外資金の流入は、リーマンブラザーズの破綻後に急速に減少したが、2009年春以降、グローバル投資家のリスクアペタイトの改善を背景に、再び増勢を強めている。新興国の経済が回復に向かう中で、先進国における低金利長期化の予想が強まったことなどが、投資家のリスクアペタイトの改善につながったとみられる。新興国への資金流入の大幅な増加は、こうした国々の拡張的な金融財政政策と相俟って、景気の過熱や資産価格の高騰をもたらし、先々の調整圧力を高める可能性がある。現在、バランスシート問題を抱えた米英など先進国の景気回復テンポが緩やかなもとで、世界経済の回復を牽引しているのは新興国である。新興国が持続的な経済成長を維持し、世界経済の拡大に寄与し続けるには、拡張的なマクロ経済政策を適切なタイミングで修正し、新興国における大幅な国際資金の流出入と資産価格の変動を回避していく必要があると考えられる。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。
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