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金融市場の国際連動性について

2010年5月27日
金融市場局
高橋耕史

要旨

国境を越えた経済活動が活発化し、実体経済面での国際的な結びつきが強まる下で、金融市場間の国際的な連動性も高まっている。こうした趨勢的な動きに加えて、今回の金融危機においては銀行行動のグローバル化などを背景に、金融面で発生したショックが銀行のバランス・シート調整などを通じて世界的に波及し、金融市場の連動性が一段と高まる局面も見られた。こうした国際的な連動性は、国内の金融市場動向を評価するうえでも、重要になってきている。本稿ではこうした問題意識に立ち、金融市場の国際連動性や異なる金融商品間の連動性について分析を行った。その結果によると、(1)金融市場の国際連動性は趨勢的に上昇傾向を辿っていること、(2)なかでも株式市場の国際連動性はリーマン・ブラザーズ証券の破綻を契機とした金融危機の中で急速に高まったこと、(3)金融市場の国際連動性を規定する要因の1つと考えられる「世界共通ショック」の動きをみると、リスク・イベントの発生などに応じて変動しており、これを投資家のリスク・アペタイトの代理変数として捉えることもできるように窺われること、などが確認された。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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