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中長期の予想物価上昇率に関するサーベイの有用性について

2011年7月21日
調査統計局 片岡雅彦*1、白鳥哲哉*2

  1. *1現在、IMFに在籍
  2. *2現金融研究所

要旨

家計や企業は将来の物価の変化について様々な予想 ——先行きの物価変動率に関する予想であり、「予想物価上昇率」と呼ばれる—— を形成している。予想物価上昇率は、経済活動や物価形成に影響を及ぼす重要な情報と位置付けられる。中央銀行にとっても、金融政策の運営にあたり重要な情報を提供するものである。予想物価上昇率を把握する有力な手法としては、マーケット情報から計測する手法や、各種の経済主体に対し実施するサーベイ(アンケート調査)などがある。最近、欧米では、世界的な金融危機で市場が混乱した経験も踏まえ、金融市場からある程度の距離を置いたサーベイの有用性が改めて指摘されている。わが国でも、そうしたサーベイは幾つかあるが、主に家計やエコノミストを対象としたものであり、企業の中長期的な予想物価上昇率に関するサーベイは存在しない。企業の中長期の予想物価上昇率は、販売価格や賃金の設定、設備投資などの企業行動全般に影響を及ぼすだけに、それに関するサーベイの実施は、経済物価情勢のより的確な把握に資するものと考えられる。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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