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為替スワップを利用した米ドル資金の調達コストの動向について

2012年3月1日
金融市場局 安藤雅俊

要旨

昨年夏以降、欧州系金融機関の米ドル資金繰りに対する懸念が高まる中、国際金融市場では為替スワップによって自国通貨を米ドルに交換する取引のコスト(ドル転コスト)が注目された。そこで、本稿では、金利裁定の考え方に基づいてドル転コストを分析し、その変動要因を探ってみた。その結果、ユーロ投ドル転コスト(ユーロを米ドルに交換するコスト)は、(1)昨年7月中旬から10月末にかけては、ユーロや米ドルの資金市場における緊張感の高まりを背景に上昇していたが、(2)11月入り後は、そうした要因だけでは説明できない水準まで大きく上昇し、為替スワップ市場の米ドル需給が逼迫した状態にあったこと、(3)その後は、主要国中央銀行による米ドル資金供給オペの拡充措置が講じられる下、年末を無難に通過したこともあって、ユーロ投ドル転コストは低下に転じており、為替スワップ市場の緊張状態も緩和方向にあることがわかった。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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