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BIS国際銀行統計からみえる本年1-3月期の米ドル資金取引の動き


2020年9月11日
金融市場局 土屋晶嵩、野嶋文乃、堀川卓己
仙波尭、篠崎公昭*
*現・総務人事局

要旨

2020年3月、新型コロナウイルス感染症が拡大するもとで、グローバルに米ドルの資金需給の引き締まりがみられ、金融機関による米ドル建て国際資金取引にも変化が生じた。本稿では、BIS国際銀行統計からみえる、この局面での邦銀の米ドル建て国際資金取引の動きを紹介する。同統計のデータからは、(1)邦銀が日本銀行から米ドル資金供給オペを通じて米ドル資金を調達し、本支店勘定経由で米国支店に回金した姿や、(2)これに見合ったかたちで、米国において、米国連邦準備制度(FRB)の準備預金が含まれる公的機関向け債権や事業法人等に対する貸出(コミットメントラインからの資金引出し)が増加した姿が窺われた。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
内容に関するご質問等に関しましては、日本銀行金融市場局総務課(代表03-3279-1111)までお知らせ下さい。