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巨大金融機関の破綻処理制度改革の軌跡―10年目の節目を越えて―

2022年5月25日
日本銀行金融機構局
金融庁監督局
預金保険機構調査国際部

要旨

2007年からの国際金融危機では、システム上重要な金融機関(G-SIB等)にかかる「大きすぎて潰せない」という問題が、改めて、浮き彫りとなり、これ以降、こうした問題の解決に向けて、金融規制改革が進められてきた。本稿では、このうち、システム上重要な銀行の破綻処理に焦点を絞り、金融安定理事会により基本指針が公表された2011年以降の取組みを振り返りたい。具体的には、この10年間で、本邦当局と金融機関が連携して、公的制度の整備、金融機関サイドの態勢構築、そして、実践的な課題への対処といったように、着実に歩を進めて来たものと言える。現状のように、金融システムが安定している平時から、有事に向けて準備を進める意義は大きいため、本邦当局では、引き続き、こうした取組みを着実に前に進めていきたい。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。
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