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1990年代以降の日本の経済変動
— ファクト・ファインディング —*1

2005年12月
桜 健一*2
佐々木 仁*3
肥後 雅博*4

日本銀行から

日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
なお、ワーキングペーパーシリーズに対するご意見・ご質問や、掲載ファイルに関するお問い合わせは、執筆者までお寄せ下さい。
商用目的で転載・複製を行う場合は、予め日本銀行情報サービス局までご相談ください。転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。

以下には[要旨]を掲載しています。全文は、こちら(wp05j10.pdf 824KB) から入手できます。

  1. *1本稿は、東京大学金融教育研究センター・日本銀行調査統計局共催による「1990年代以降の日本の経済変動」に関する研究会(2005年11月24、25日)の導入論文である。本稿の作成過程においては、西村清彦氏(日本銀行審議委員)、阿部修人助教授(一橋大学)、関根敏隆氏(BIS)、および木村武氏、山本勲氏、黒田祥子氏、三尾仁志氏をはじめとする日本銀行の多くのスタッフから有益なコメントを得た。記して感謝の意を表したい。ただし、あり得べき誤りは筆者に属する。また、本稿に記された内容・意見は、筆者個人のものであり、日本銀行および調査統計局の公式見解を示すものではない。
  2. *2調査統計局(E-mail: kenichi.sakura@boj.or.jp)
  3. *3調査統計局(E-mail: hitoshi.sasaki@boj.or.jp)
  4. *4調査統計局(E-mail: masahiro.higo@boj.or.jp)

要旨

本稿は、1990年代以降の日本の経済変動について、実質成長率およびインフレ率の分散の変化に着目して、ファクト・ファインディングを行ったものである。時系列分析や寄与度分解を用いて検討を行った結果、以下の点が判明した。1990年代以降においては、実質成長率の変動は不安定化(分散が拡大)している可能性が高い一方で、インフレ率の変動は安定化(分散が縮小)している。このうち実質成長率については、設備投資の不安定化がその変動を不安定化させる方向に寄与しており、マクロ的なショックの拡大および経済構造の変化等が不安定化の要因である可能性が高い。一方、インフレ率の安定化には、石油製品価格の変動縮小に代表される外生的な供給ショックの縮小とともに、フィリップス曲線の「フラット化」が寄与している。