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ブラック・モデルを用いた本邦国債市場における期待形成に関する分析

2006年9月
上野陽一*1
馬場直彦*2
桜井悠司*3

 全文は英語のみの公表です。

要旨

本稿では、名目金利を潜在金利のオプションと捉えるBlack-Gorovoi-Linetsky(以下、BGL)モデルを用いて、本邦国債市場におけるゼロ金利の継続期間に関する期待形成の変化について分析している。主な分析結果は、以下のとおりである。(1)BGLモデルは、量的緩和政策の開始(2001年3月19日)からゼロ金利終了(2006年7月14日)までの大半の期間において、Vasicekモデルに比べ、実際のJGBイールドカーブとの誤差が小さく、金利の期間構造を良好に再現している。(2)推計された潜在金利は、同期間において、一貫して負の領域で推移しているものの、ゼロ金利期間の終了が近づくに連れて、上昇し、ゼロに接近している。(3)負の潜在金利がゼロに初めて到達するまでの時間(初到達時間)は、実際のゼロ金利の終了に対して高い予測力(誤差は約1か月)を有している。(4)初到達時間に関する確率分布の形状からは、ゼロ金利終了時点が近づくに連れて、市場参加者の期待は急速に収斂していたことが示唆される。

  1. *1金融市場局 e-mail: youichi.ueno@boj.or.jp
  2. *2金融市場局兼金融研究所 e-mail: naohiko.baba@boj.or.jp
  3. *3東京大学大学院情報理工学研究科数理情報学専攻・ファイナンス
    e-mail: yuji_sakurai@mist.i.u-tokyo.ac.jp

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