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バーバリアン・アット・ザ・ジャパン・ゲート:

黒船の再襲

2008年2月
内田交謹*1
胥鵬*2

要旨

 ブルドック対スティール・パートナーズの敵対的買収防衛策をめぐる攻防は、お茶の間の話題となっていた。2002年以降、米国アクティビスト・ヘッジ・ファンドのスティール・パートナーズは、30社以上の日本企業をターゲットにしてきた。スティール・パートナーズはどのような企業を狙い、企業価値にどのような効果を与えるのかといった質問に答えるために、この論文は村上ファンドと比較ながら、ターゲット企業の特徴、株式市場の反応およびターゲット企業の株式長期投資収益率を分析する。ランダムに抽出した同業他社と比べて、スティール・パートナーズが狙った企業はフリー・キャッシュ・リッチであり、村上ファンドのターゲット企業は単にキャッシュ・リッチである。株式市場はフリー・キャッシュ・リッチのターゲットに対してより好意に反応する。また、新米の村上ファンドよりもベテランなスティール・パートナーズに対して好意的に反応する。さらに、株価は長期的にも上昇することから、株式市場の短期的な過剰反応説やいわゆる“売り抜け説”は支持されない。われわれの研究成果は、クロース・ボーダー・ヘッジ・ファンド・アクティビズムが企業価値を毀損しないという重要な政策含意に富むものである。

  1. *1北九州市立大学
  2. *2法政大学 E-mail: pxu@hosei.ac.jp

日本銀行から

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