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米国とユーロ・エリアにおける金融政策とサンスポット変動

2008年8月
廣瀬 康生*

要旨

本稿では、米国とユーロ・エリアの2国間に拡張されたニュー・ケインジアンDSGEモデルを、非決定な均衡の可能性も考慮したベイズ手法を用いて推計した。推計の結果、米国の金融政策がインフレ率に対して十分に反応していたとしても、ユーロ・エリアの政策が十分に反応していなかったために、経済全体の均衡は非決定であったことが示唆された。また、均衡が非決定な場合のインパルス・レスポンスは、均衡が唯一の場合と大きく異なることが示された。さらに、サンスポット・ショックは、ユーロ・エリアの経済変動に影響を与えていた一方、米国への波及は限定的であったことが分かった。

  • 日本銀行国際局 E-mail: yasuo.hirose@boj.or.jp

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