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ホーム > 調査・研究 > ワーキングペーパー・日銀レビュー・日銀リサーチラボ > 日本銀行ワーキングペーパーシリーズ 2010年 > 景気変動の源泉は金融ショックか、それとも生産性ショックか
2010年12月
開発壮平 *1
黒住卓司 *2
全文掲載は、英語のみとなっております。
景気循環論では、景気変動を引き起こす主な要因は生産性ショックであると考えられてきた。しかし、今般の世界的な金融経済危機が信用バブルの生成・崩壊によって引き起こされたことを受けて、金融面の動きが実体経済に及ぼす影響に注目が集まっている。また、米国等の景気変動に関する最近の研究でも、金融面の動きが景気変動に与える影響の重要性が示唆されている。
本稿では、まず、金融面の動きが実体経済に及ぼす影響を捉えることのできる金融アクセラレーター・メカニズムと、投資財セクターに特有の技術進歩である投資特殊技術進歩を導入した動学的確率的一般均衡モデルを構築した。次に、投資財の消費財に対する相対価格と金融機関貸出の変化率を含む日本と米国のデータを用いて、このモデルを推計して、金融ショックと生産性ショックのどちらが日本と米国の景気変動の主な要因であるのかを検証した。
本稿の推計結果から得られた主な結論は以下の3点である。
以上の本稿の結果から、生産性ショックが景気変動を説明する上で最も重要な要因である一方、金融ショックが設備投資の過熱といったバブル期の動きを作り出している可能性が考えられる。
日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
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