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ホーム > 調査・研究 > ワーキングペーパー・日銀レビュー・日銀リサーチラボ > 日本銀行ワーキングペーパーシリーズ 2010年 > (論文)動学的一般均衡モデルによる日本の潜在成長率の推計
2010年12月
笛木琢治 *1
福永一郎 *2
一上響 *3
代田豊一郎*4
全文掲載は、英語のみとなっております。
本稿では、ベイジアンの手法により推計した日本経済の動学的一般均衡モデルを用いて、潜在成長率とGDPギャップを算出した。今回構築したモデル(M-JEM: Medium-scale Japanese Economic Model)は、消費財生産部門と投資財生産部門から成る二部門モデルとなっており、それぞれの部門での技術進歩のトレンドに影響を与える成長率ショックを考慮している。潜在成長率の算出にあたっては、生産関数アプローチやフィルタリング・アプローチなどの従来の手法と比較しやすいように、モデルから推計される効率的産出量の変動のうち、上記の成長率ショックによって生成されるトレンドの変動部分のみを潜在成長率と定義した。この定義に従いモデルから算出された潜在成長率は、従来のアプローチによって算出されたものと近い、スムーズな動きを示すことがわかった。さらに、モデルから算出された上記の潜在成長率に基づくGDPギャップは、インフレ率に対して一定の予測力を持つこともわかった。本稿では、このように算出される潜在成長率とGDPギャップが、金融政策ルールの定式化、労働供給ショック、価格・賃金マークアップショック、技術ショックなどに関するモデルの仮定の変更や、データの追加・改訂によって、どの程度影響を受けるかについても分析した。
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