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レバレッジ規制の有効性に関する一考察

2010年3月
鎌田 康一郎 *1
那須 健太郎 *2

要旨

本稿の目的は、現在、バーゼル銀行監督委員会において、導入が検討されているレバレッジ規制について、理論と実証の両面から分析を加えることにある。本稿では、現行のリスク・アセットに基づく自己資本比率をギアリング・レシオ(レバレッジ比率の逆数)で割った値を「資産の安全性指数」と呼ぶ。ミクロ経済学の枠組みにこの概念を当てはめれば、銀行行動は、ギアリング・レシオと資産の安全性指数の最適な選択として記述することができる。本稿では、こうした理論モデルから得られるインプリケーションをG10とアジア諸国の商業銀行のデータと突き合わせることによって、レバレッジ規制を国際的な統一ルールとして導入する際に生ずる副作用を明らかにする。また、理論と実証の双方から得られた分析結果を踏まえて、金融システムの安定性確保の観点から望ましいと考えられるレバレッジ比率の活用方法について検討する。

本稿の作成過程で、日本銀行のスタッフから有益なコメントを頂戴した。この場を借りて、深く感謝の意を表したい。もちろん、あり得べき誤りは筆者に属する。なお、本論文の内容や意見は、筆者個人に属するものであり、日本銀行および金融機構局の公式見解を示すものではない。

  1. *1日本銀行金融機構局 E-mail : kouichirou.kamada@boj.or.jp
  2. *2日本銀行金融機構局 E-mail : kentarou.nasu@boj.or.jp

日本銀行から

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