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均衡イールドカーブの概念と計測

2015年6月4日
今久保圭*1
小島治樹*2
中島上智*3

要旨

本稿では、均衡イールドカーブの概念とその計測方法について解説する。均衡イールドカーブとは、単一の年限に限定されていた均衡実質金利の概念を、全ての年限に拡張したものである。実際の実質イールドカーブが均衡イールドカーブに一致していれば、需給ギャップはゼロに収束していく。わが国のデータを用いた実証分析によると、過去の緩和局面では、短中期ゾーンを中心にイールドカーブ・ギャップ(実際の実質イールドカーブと均衡イールドカーブとの乖離)が拡大することで、緩和的な金融環境が実現していた。これに対し、量的・質的金融緩和のもとでは、短中長期全てのゾーンで、イールドカーブ・ギャップが拡大していることが確認された。こうした均衡イールドカーブには、伝統的な金融政策のみならず、イールドカーブ全体に働きかける非伝統的な金融政策においても、政策運営上の指針となることが期待される。

JEL分類番号
C32、E43、E52、E58

キーワード
均衡イールドカーブ、イールドカーブ・ギャップ、均衡実質金利、金利ギャップ、期間構造

本稿の作成にあたり、日本銀行のスタッフから有益なコメントをいただいた。記して感謝の意を表したい。ただし、あり得べき誤りは筆者ら個人に属する。本稿の内容と意見は筆者ら個人に属するものであり、日本銀行の公式見解を示すものではない。

  1. *1日本銀行企画局 E-mail : kei.imakubo@boj.or.jp
  2. *2日本銀行企画局 E-mail : haruki.kojima@boj.or.jp
  3. *3日本銀行企画局 E-mail : jouchi.nakajima@boj.or.jp

日本銀行から

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