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低下する人的資本への賃金リターン ―労働者のミクロデータを用いた賃金と就業経験に関する分析―

2019年8月2日
木村太郎*1
倉知善行*2
須合智広*3

全文掲載は、英語のみとなっております。

要旨

近年の研究では、スキルに対する賃金リターンが2000年代以降低下していることが報告されている。本稿では、この傾向が就業経験により蓄積されるスキルにも当てはまることを指摘する。分析においては、勤続年数やOJT(On-the-job training)を通じて得られるスキルを重要な人的資本とみなす日本固有の雇用慣行の特性を踏まえ、日本の労働者のミクロデータを用いた。分析の結果、(1)就業経験に対する賃金リターンは2000年代から2010年代にかけて低下したこと、(2)人的資本を一般的人的資本と企業特殊的人的資本に分けると、両者ともリターンが低下していること、が分かった。また、近年の企業における定年延長がこうした賃金リターンの低下をもたらしている可能性も検証したが、影響は僅かであることが示唆された。

JEL分類番号
J20, J24, J26, J30, O33

キーワード
賃金リターン、スキル、OJT(On-the-job training)、一般的人的資本、企業特殊的人的資本

  1. *1日本銀行調査統計局 E-mail : tarou.kimura@boj.or.jp
  2. *2日本銀行調査統計局(現・総務人事局) E-mail : yoshiyuki.kurachi@boj.or.jp
  3. *3日本銀行調査統計局 E-mail : tomohiro.sugou@boj.or.jp

日本銀行から

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