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【総合職】伊藤 鉄平

【総合職】伊藤 鉄平

財務省 理財局 国債業務課 課長補佐

2016年4月  発券局入行 2017年1月  札幌支店 2018年4月  企画局 2021年6月  金融機構局 2023年4月  財務省出向

私は、日銀入行後、発券局、札幌支店を経て、企画局、金融機構局と異動してきました。それぞれの部署で、多くの学びがありましたが、特に支店配属時のレポート執筆、コロナ危機時時の政策対応の検討が印象に残っています。

入行2年目に配属された札幌支店では、北海道地域の経済・企業調査を任されました。配属当初の私は地域経済ついて殆ど知識がありませんでしたが、上司・先輩の指導や地元企業の方のご協力を頂き、最終的にレポート執筆・対外公表に漕ぎ着けました。不安ながらも公表したレポートは地元紙に取り上げられ、企業の方からもお褒めの言葉を頂くなど、自身の行動が微力ながらも地域経済に貢献できたのでは、と成長を実感出来ました。

その後配属された企画局では、コロナショック時における各種オペレーションの制度面の検討に携わりました。短期間での対応が求められる中、自身の検討が金融政策決定会合での議論の材料となり、非常に刺激的かつ緊張感のある体験になりました。また、当時の上司の「危機時に対応できるように平時からしっかり検討を積み上げることが重要」との言葉は、金融という社会インフラの一翼を担う中央銀行職員にとって、非常に重要な姿勢だと心に残っています。

現在、私は財務省・理財局国債業務課に出向し、日本国債の入札業務と国債市場の情報収集・分析を担当しています。

特に足もとでは、クライメート・トランジション利付国債の発行開始に向けた検討に携わっています。この国債は、民間によるグリーン・トランスフォーメーション(GX)投資を支援するための資金を調達する、世界初の「国」によるトランジション・ボンドであり、国債発行当局としても、約15年ぶりに新たな種類の国債を発行することになります。金融政策や市場環境が変化を迎える中での発行開始に向け、市場関係者と意見交換を行いつつ、安定的な発行に向けてどのような対応が望ましいか、上司・同僚とともに検討を重ねています。

また、出向により財務省という別の組織に身を置く機会を頂き、外部からみた日銀・日銀職員の姿や期待を肌で感じています。出向先では、担当業務を支えて下さる係長・係員の皆さんのチーム運営等、マネジメント業務も担当するようになり、様々な意味で人としての幅が広がったと感じています。

私は大学で金融法や金融論を学んだ際に登場した日銀固有の役割に関心を持ち、入行を志望しました。もっとも、これまでの経験させて頂いた業務は当時のぼんやりとしたイメージを超えて多岐に渡り、また、時代の要請もあってその役割の変化も著しいものでした。

こうした中で、中央銀行員として、外部の環境変化に応じて適切な政策を企画・実行できる人材になりたいと思っています。そのためには、上司の言葉にあった通り、平時からの研鑽や知見の蓄積が求められると思います。

日銀には、これまで私が経験してきたOJTや研修も含め、様々な成長機会が用意されています。私自身も、そうした機会を活用し、理想の中央銀行員像に一歩ずつ近づいて行きたいと思っています。

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