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【特定職(業務分野特定タイプ)】福田 信男

【特定職(業務分野特定タイプ)】福田 信男

発券局 日本橋発券課 運営保管グループ (現 大阪支店 発券課 保管グループ)

2017年4月  岡山支店入行 発券課 業務課 総務課 2020年1月  発券局

私は就職活動時、特定の人のためではなく、たくさんの人の生活の支えとなる仕事がしたいと考えていた中、日本銀行の公的立場から中央銀行サービスを通じ国民生活を支えるという使命に共感し、日本銀行を志望しました。

志望のとおり入行後は、「銀行券=お札」を手段とし、国民にとって身近で社会との距離の近さに魅力を感じた発券業務に従事しています。最初に配属された支店では、金融機関との銀行券や貨幣の受払、入金された銀行券のうち市中に再流通させる銀行券を選別する鑑査業務、損傷した銀行券や貨幣の引換業務といった事務を経験しました。本店への異動後は、戸田分館で鑑査業務の実務知識をさらに深掘りし、その後、総務課では発券業務の根幹となる規程の制定・改廃に関する事務に携わりました。

ここでは、支店や本店で経験した実務知識が仕事をする上での糧となり、発券業務の理解がさらに深まっていることを実感することができたほか、これまで関わった上司・先輩から指導を受けた関係者との調整や優先順位の選定といった仕事の進め方も実践でき、自分自身の成長を実感できました。

現在は、日本橋発券課で金庫に関する業務に携わり、銀行券や貨幣の入出庫および支店への払出、金庫内での効率的な保管や先行きの金融機関との受払を見越した保管スペース確保などについて、同僚と協力しながら取り組んでいます。先般の改鋳対応では、新500円貨を発行するまでの間、金庫内の保管方法については上司や先輩と議論を積み重ね、こうした対応を通じて支払開始日に予定通り発行できた時には大きな達成感を感じることができました。

入行以来、社会情勢のタイムリーな把握に心掛けており、新聞やニュースをチェックすることを継続しています。担当している発券業務は目まぐるしく変化する社会情勢の影響をダイレクトに受ける業務で、自らアンテナを高く持つことの重要性を日々感じています。

例えば、近年は甚大な災害が増えており、この影響で当行に持ち込まれる水濡れ券など損傷した銀行券や貨幣は増加しています。さらに足許キャッシュレス決済が広がりつつある中で、銀行券や貨幣の需要動向については、そうしたことを踏まえたうえで需給予測しておく必要があります。

また、効率化・コスト削減等を背景に金融機関が現金輸送業務を警送会社に委託する動きも広がっており、現金流通のあり方にも変化が生じています。こうした社会情勢の変化を踏まえながら仕事をしていくことは簡単なことではないですが、発券業務はこうした社会情勢のリアルを最前線で感じられる場であり、それが仕事の面白さであると思っています。

最近では、スマホ片手に買い物ができるなどキャッシュレス決済が広がりつつある中にあっても、銀行券が私たちの主要な決済手段であることに変わりはありません。

例えば、ATMから出た銀行券を本物かどうか改めて確認する人は少ないのではないでしょうか。その銀行券を本物であると信用したうえで、決済手段として「当たり前」のように使用していると思います。こうした「当たり前」の行動・光景が「当たり前」であり続けることを維持すること、すなわち国民が安心して銀行券を使える環境整備に取り組むことができることが発券業務の根幹であり、こうした業務へ貢献できることに遣り甲斐を感じています。

この銀行券が「当たり前」に使用できる社会とするため、日本銀行は引き続き銀行券を通して国民の生活を支えていきますし、私もこの一助になるべく、発券業務のジェネラリストを目指していきたいと考えています。発券業務は実務部署と企画部署の双方での経験を通じて理解が深まり、視野が広がる仕事です。今後は実務で経験したことを企画部署に、また企画部署で得た知識を現場部署にそれぞれ還元できるよう、あらゆる事務に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

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