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【特定職(業務分野特定タイプ)】加藤 紀行

【特定職(業務分野特定タイプ)】加藤 紀行

発券局 総務課 改刷グループ 主査 (現 発券局 統括課 事務統括グループ 主査)

2011年4月  大分支店入行 発券課 業務課 総務課 2015年4月  発券局 2018年7月  財務省出向 2020年7月  発券局

財務省への出向中に日本銀行券の改刷および500円貨の改鋳プロジェクトを中核として推進したことです。

私は、日本銀行に入行後、最初の配属店である大分支店では、発券、決済、考査・調査、文書の4つの系統事務を幅広く経験しました。その後、発券系統を選択し、発券局に異動してからは、専門的に現金の受払・保管や引換業務といった発券実務を経験したほか、発券事務・システムに関する企画立案・プロジェクトにも携わるなど、実務と企画の両面の知識・経験を積んできました。

このようなローテーションの中で、発券事務の専門的な知識・経験に加え、業務の進捗管理や対外コミュニケーション等、プロジェクト遂行に必要なスキルを身につけました。

その後、中央省庁との人事交流の一環として財務省に2年間出向し、財務省側から改刷・改鋳プロジェクトを担当することとなりました。日本銀行とは制度や文化も異なる全く新しいフィールドでの業務となることに加え、改刷・改鋳プロジェクトは、主に上司と部下と私の3人という少人数で遂行しなければならず、当初は自分にその役割が務まるのか不安でした。もっとも、いざ業務を担当してみると、日本銀行において多種多様な事務に携わってきた経験と知識が活き、プロジェクトを円滑に遂行することができました。

改刷・改鋳プロジェクトは、財務省をはじめ、国立印刷局や造幣局、日本銀行、金融機関、金銭機器メーカーなど関係先が多岐にわたりますが、発券事務に関する知識や経験に加え、こうしたスキルを総動員することで、一大プロジェクトの中核を担うことができました。日本銀行での経験が自身の成長に繋がっていることを最も実感したエピソードです。

現金を巡る世の中の環境変化に興味を持って発券業務に取り組んでいます。

発券業務は、国民の皆さんが安心して銀行券を使えるよう銀行券を安定的に供給するとともに、銀行券の信認を維持するために、日々の様々な業務を間違いなく続けていく必要があります。そのためには、これまで築き上げてきた伝統を崩さぬよう守り続けることが大切です。

その一方で、現金を巡る環境は、キャッシュレス化の進展や中央銀行デジタル通貨(CBDC)への取組みなど、目まぐるしく変化しており、こうした環境変化への対応も必要です。

改刷プロジェクトを例に取ると、このような状況の中、現時点では日本における現金へのニーズは引き続き高く、銀行券の発行高は増加の一途を辿っています。現金へのニーズがある限り、日本銀行はこれに応える責任があるため、偽造抵抗力を強化した新しい日本銀行券を発行することは国民全体の利益につながるものと考えています。

環境変化と現金へのニーズに対応する責任という両面について、将来に向けて、「今、何をすべきか」を前例にとらわれず柔軟に考えること、この意識を大切に日々の業務に取り組んでいます。

現金の受払等に関する実務の知識・経験をより深く身につけることに加え、世の中の環境変化に対応できるよう、柔軟な発想力と幅広い意見に耳を傾けるバランス感覚を養うことで、発券系統の中核を担う人材となることを目指しています。

10年後・20年後には、現在よりも更に現金を巡る環境が変化していくことが予想されますが、その流れの中で国民生活の利便性に直結する未来の現金流通のあり方を検討できることに非常にやりがいを感じており、将来はその中核を担えるよう、日々、研鑽していきたいと考えています。

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