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【特定職(業務分野特定タイプ)】鶴原 可奈子
【特定職(業務分野特定タイプ)】鶴原 可奈子
北九州支店 発券課長
2010年4月 大分支店入行 発券課 業務課 総務課
2014年4月 発券局
2019年9月 福岡支店
2024年8月 北九州支店
現金に関する当たり前の安心感を守る仕事
現在、北九州支店の発券課長として勤務しています。発券課は、取引先金融機関との現金の受入・支払や、鑑査(銀行券の真偽の鑑定・再流通に適するかの選別)、傷んだお金の引換えといった業務を通じて、安定的な現金流通と銀行券のクリーン度を維持する役割を担っています。
これは、普段の生活において“現金を引き出したいときに銀行窓口やATMから引き出せる”“おつりでもらった銀行券が本物”など、みなさんが現金に関して持っている『当たり前の安心感』を守るための仕事であり、中央銀行である日本銀行ならではの業務です。
この当たり前の安心感を守るために、日本銀行は十分な量の現金を準備しておく必要があるので、日頃から取引先金融機関と丁寧にコミュニケーションをとり市中の現金需給動向についての把握・予測を行っています。
また、火災など様々な理由で傷んだお金は、一枚ずつ手作業で鑑定して引き換えます。お客様から直接感謝の言葉をいただいたときには、日本銀行の仕事の重要性とやりがいを改めて実感しました。
仕事のやりがいと面白さ
私は、公共性の高さや業務の独自性に魅力を感じ、日本銀行に入行しました。入行後は大分支店で、特定職(業務分野特定タイプ)がエキスパートとしての活躍が期待される4つの系統事務(発券、決済、文書、考査・調査)を経験し、それぞれの系統で異なるやりがいを感じ、知見を広めながら、唯一の「発券銀行」の業務を担う「発券」に最も魅力を感じて、希望するに至りました。
その後、本店(発券局)に異動し、現場での知識を深めた後、総務課で、全国の職員の事務のやり方やルール(規程)を扱う部署で経験を積みました。効率化の観点や制度変更を踏まえて新たな規程を作ったり、支店からの規程に関する照会対応を行う中では、明示的な答えがないケースが相応にあります。その際は、同じ部署の上司や同僚、関係部署と何度も議論を重ねます。様々な意見を出し合い、論理的に答えを導き出す過程は、自身の事務への理解を深めるとともに、仕事の面白さ・達成感を感じる経験でした。
福岡支店では、日々多くの物量をさばきながら、堅確かつ効率的に事務を行う重要性を実感したほか、チームをまとめる・チームで成長していくことのやりがいと面白さを学びました。
また、2024年7月には約20年振りの銀行券改刷に携わりました。発行開始日、いつもと違う緊張感の中、取引先金融機関を通じて市中に新しい銀行券を無事に流通させることができた時の安心感と、ニュースでみた新しい銀行券を手にした人の映像が強く印象に残っています。
役割の変化~働きやすい環境づくり
支店の発券課長というチームを統括するポジションは、担当者時代のように実務をこなすことだけではなく、実務についてリスク管理を含めてマネジメントすることや人材育成、そしてより働きやすい環境を作ることが求められます。
なかでも、環境づくりは課長一人が頑張ってできることではないので、周囲の理解と協力が不可欠です。まずはチームが抱えている課題をしっかりと把握し、その一つずつについて具体的な対応策を提案・説明して、話し合い、理解を得ながら進めるように心掛けています。なかなかうまくいかないこともありますが、議論の中で新たな気付きがあったり、自分の知らないことを教えてもらうことも多く、自身の成長にもつながっていると感じています。チームメンバーから、取扱いを見直してよかったという声をもらったり、若手職員の成長を肌で感じることができるのも、課長の醍醐味です。
近年では特に、働き方や価値観の多様化が加速していますが、これまでの経験を活かしつつ、周囲の声に耳を傾けて、様々な働き方や価値観の職員がお互いを尊重して全員がより働きやすいと思える職場環境づくりを通じて、日本銀行の業務力・組織力を発揮させ、円滑な現金流通と日本経済の発展に貢献したいと思っています。
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