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【特定職(専門分野特定タイプ)】若山 奈央
【特定職(専門分野特定タイプ)】
法律専門若山 奈央
業務局 総務課 営業・国債業務企画グループ
2018年4月 業務局入行 総務課 営業・国債業務企画グループ
日本銀行は「銀行の銀行」であると言われるように、金融機関は日本銀行に預金口座を持っており、金融政策は、これらの金融機関と日本銀行との間の取引を通じて実現されます。そして、まさにその取引を実行するのが、私が所属している業務局の役割です。
2020年3月、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動への影響を踏まえ、日本銀行は金融支援特別オペレーション(金融機関への資金供給)の導入を決定し、その1か月後には、同オペレーションを利用する金融機関の預金に追加的に利息を付す措置を決定しました。
2018年に日本銀行に入行し、当時3年目だった私は、このオペレーションを実現するための金融機関との契約、事務手続きの策定や、本行内部の事務処理態勢の整備に奔走しました。
政策決定日から取引開始日までが非常に短期間であり、取引開始日までにすべての検討を終えられるのかと不安に思うことが何度もありましたが、関係者全員が、「金融政策を支える実務を担当する部署として、期限までに必ずすべて完成させる」と必死に取り組みました。取引開始日以降、滞りなく事務が行われたことを確認したとき、自分の仕事が金融政策の一部を担っていることを実感しました。
短期間に成果を出さなければならないプレッシャーに晒される中で右往左往しながら学んだ仕事の進め方や経験は、その後の仕事でも活用することができています。新しい案件に取り組む都度、この当時の経験が自分の力になっていると感じます。
「銀行の銀行」に関する業務に約6年間携わった後、現在は「政府の銀行」に関する業務に携わっています。「銀行の銀行」に関する業務では、日本銀行がある程度の裁量を持って、金融機関との契約内容を決めることができましたが、「政府の銀行」に関する業務では、非常に多くの法令によって、業務の趣旨・目的や事務処理の手順までが詳細に規定されています。
「政府の銀行」に関する業務の中で、特に私が担当しているのが国債の発行に関する事務です。大学では法学部で行政法を専攻していたものの、学生時代には名前を聞いたこともなかった国債関係の法令に囲まれることとなりましたが、法律分野の専門職として、法令を読み解きながら制度を作り上げる作業にやりがいを感じています。新しい国債の発行など、今までになかった事務を検討するなかで、学んだ法令を目の前の実務に当てはめていく面白さは、この仕事ならではのものだと思います。
日本銀行の先輩方は、法令に関する知識が豊富なだけでなく、事務を取り巻く関係者との調整を通して様々な視点から検討を行い、事務・ルールのあるべき形を見据えながらも、現実的な着地点を探って、仕事を完成させています。
私自身も、日本銀行の金融政策・業務を制度面から支える専門家となるべく、法令や周囲の環境、ルールを利用する方々の使いやすさ等を踏まえた適切なルール作りができるよう、努力していきたいと考えています。
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