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【特定職(専門分野特定タイプ)】土屋 裕一

【特定職(専門分野特定タイプ)】
SE
土屋 裕一

システム情報局 システム企画課 計画グループ 主査 (現 システム情報局 情報システム開発課 統計・国際システムグループ 企画役補佐)

2009年4月  システム情報局入行 IT企画・マネジメント担当 2009年6月  システム情報局 分散系システム基盤担当 2010年10月  システム情報局システム管理課 分散系システム基盤グループ 2011年9月  システム情報局新日銀ネット構築課 システム基盤グループ 2012年7月  システム情報局新日銀ネット構築運行課 対外接続基盤グループ 2016年6月  システム情報局日銀ネット構築運行課 対外接続基盤グループ 2017年8月  金融機構局考査企画課 システム・業務継続グループ 2019年9月  システム情報局システム企画課 計画グループ

「基盤」を通じた金融システムの安定確保

私はSEとして入行後、日本銀行の各種システムが利用するサーバ部分を安定的に稼動・運行させる業務を行いました。日本銀行は、日本の金融システムを縁の下で支える組織でありますが、その縁の下において、重要である各種システムの「基盤」部分を担当し、システムを安定稼動させることの重要さや難しさを学びました。システムが正しく動いているという当たり前のことを維持し続けることが、様々な努力のもとに成り立っているということを、身をもって体験しました。

その後、構築から20年以上も経っていた日銀ネット(日本銀行と各金融機関等を結ぶ、日本の金融システムの「基盤」となるシステム)を再構築するプロジェクトに参画しました。そこでは、日本銀行と金融機関を接続するためのシステムを担当し、接続のための仕様や内部処理の設計を主に検討しました。新しいIT技術を採用しつつ、性能面や安定稼動面を確保するために、様々な課題と格闘の日々でしたが、チームメンバーや委託先と一丸となり、日本銀行の内外関係者の協力を得て、システムが稼動開始し、初日の営業日を迎えた際は、大変感慨深かったのを覚えています。このプロジェクトの経験を通じて、「金融システムの安定」という日本銀行の業務遂行にITやシステム技術は「基盤」として不可欠であることを、そして陰ながらその一翼を担っていると、一層実感しました。

その後は日本銀行におけるシステム開発から一旦離れて、民間金融機関のシステムリスクに関する考査事務等に従事しました。民間金融機関のITシステムが日々高度化している中で、システムリスクを適切に確認するためにはITに関する高度な知識・経験が不可欠です。SEとして、これまでの経験を活かしながら考査事務に従事することが出来、民間金融機関のシステムリスクの低減を通じて、金融システム全体としての「基盤」を微力ながら、支えることが出来たのではないかと考えています。

新技術と日本銀行

現在は、システム開発に戻り、システム情報局のシステム企画課計画グループという部署で、日本銀行のシステムの中長期的な企画および立案を行っています。新型コロナウイルス感染症拡大等の状況変化や働き方の柔軟化・DX等、社会面を巡る環境変化は目まぐるしいものがあります。また、クラウドコンピューティングの進展やIT基盤技術の進歩等、IT技術面を巡る環境変化もとても激しい状況です。

このような中において、ITコストの効率化やシステムの安定稼動という重要な要素を考慮しつつ、システムの中長期的な姿の青写真を作成するためには、日本銀行の内外の様々な情報をアンテナ高く常にウォッチしつつ、これまでの職歴で培った経験を活かしていく必要があります。難しい業務ではありますが、チームメンバーや日本銀行の内外の関係者とディスカッションや検討を行い、日々課題に取り組んでおり、この取り組みが日本銀行のシステムの高度化に寄与することを期待しつつ、日々業務にあたっています。

今後の展望

日本銀行をめぐる様々な状況変化に応じ、システム面から課題を解決することは容易ではありませんでしたが、これまで自分一人の力でやってこられたわけではなく、周囲のチームメンバーに助けられてきました。まさに、日本銀行は難しい問題解決のプロフェッショナル集団といっても過言ではないと思います。今後も様々な困難に直面することがあっても、日本銀行の組織力でそれを乗り越えることができると思います。自分も組織の一員として、これまでの職歴や経験を活かしながら、困難に立ち向かい、システム面から、日本の金融システムの安定に貢献していきたいと考えています。

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