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【一般職】相川 花子

【一般職】相川 花子

調査統計局 物価統計課 価格調査グループ

2013年4月  国際局入行 国際収支課 国際収支統計グループ 2019年12月  調査統計局物価統計課 価格調査グループ

私は入行以来、金融経済統計の作成事務を担当しています。統計作成と一括りに言っても、各統計で対象や作り方などが異なるため、新たな発見や課題に気付く日々です。

最初に配属された国際局国際収支課では、約6年間、わが国と他国の経済的な関係を捕捉する「国際収支統計」の作成事務に携わりました。私が入行した年は、国際基準の改定に伴う統計の大きな見直し作業がピークを迎えており、先輩方と一緒に、外部の方が計数報告の際に利用されるマニュアルの改訂のほか、外部の方への見直し内容の周知や、電話照会対応を行いました。社会人としての基礎を習得中の身でありながら、外部の方と接することには苦労もありましたが、「統計を作る意味」、「統計を見直す理由やメリット」を考える良い機会となりました。また、「丁寧なご説明を有難う」等のお声を頂いた時には、自身の成長を実感すると共に、統計とは、外部の方々のご協力があってこそ成り立つものだと改めて感じました。

次に配属された調査統計局物価統計課では、約4年間、企業間の取引価格を調査する「企業物価指数」等の作成事務に携わっています。実際に企業の方々から価格を調査するだけでなく、オンライン調査の導入といった統計システムの構築にも携わりました。初めて経験することばかりで数々の試練がありましたが、多くの関係者と「オンライン調査をスムーズに導入するための仕組み」などについて粘り強く議論をしながら一つずつ課題を解決し、新しいシステムの稼働開始に辿り着いた時の達成感は格別でした。システムという土台作りを通じて統計作成業務への理解がさらに深まっただけでなく、仲間と一緒にプロジェクトを推し進めた経験により、業務への取り組み方の幅が広がったと実感しています。

昨今、財やサービスの価格が、感染症や紛争など様々な要因を受けて、大きく変動しています。そこで、日本経済や世界経済に関する日々の出来事と価格変動の関係について、新聞やシンクタンク等のレポートを読み理解深耕に取り組むことで、企業の皆様への統計調査に活かしています。

また、統計の報告者や作成者、ユーザーの3者にとって、より利便性の高いシステムを作ることに興味を持っています。この一環として、行内で開催されるRPA(Robotic Process Automationの略、人手で行うPC上の操作を自動化するソフトウェアロボット)の研修等にも参加し、より良い統計システムを作るためのスキル習得にも励んでいます。

私は大学時代、学芸学部で英文化を専攻していました。金融・経済とは異なる分野で学んでおり、日本銀行で働くことは想像もしていませんでした。

きっかけとなったのは、東日本大震災で故郷の福島が大きな被害にあい、公的機関の重要性を痛感したことです。振り返ると1990年代初に生まれてから大規模なテロや災害を見聞きしてきて、一国の経済や金融システムの安定がいかに大事であるかを感じる機会が多くありました。日本銀行で働くことで、直接的でなくとも皆が安心して暮らせる社会作りの一端を担えればと思い現在に至ります。

日本銀行には、統計作成関連事務以外にも多様な業務が存在します。今後も幅広い業務経験を積み、蓄えた知見を活かして周囲をサポートできる存在を目指しています。そのために、「柔軟な心を持つこと」、「一つ一つの事務の意味を考えながら正確に遂行すること」を大切に、今後も研鑽に努めたいと思います。

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