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研修制度

中央銀行職員として
常に成長し続けるための
効果的な人材開発プログラム

01人材開発の基本方針

日本銀行の人材開発は、中央銀行員として、環境変化に対する柔軟性や、高度な専門性と業務遂行能力を備えた人材を育成し、かつ常に成長し続けるための効果的な支援を行っています。また、幅広く自己啓発を支援するなど、個々の職員の能力開発にも積極的に取り組んでいます。人材開発の基本方針は次のとおりです。

  • (1)日本銀行の公的使命を認識し、公正誠実な態度と高い識見を身に付けること。
  • (2)業務上必要な知識・技能を身に付け、専門性の向上を図ること。また、その一環として、国際的に活躍できる素養を身に付けること。
  • (3)業務の円滑な遂行のために、事務処理能力、企画力、判断力、折衝力、指導力、管理能力の向上を図ること。
  • (4)組織の一員であることを認識し、相互に相手の立場と人格を尊重し、職場の規律保持と融和に努めること。

02人材開発の体系

日本銀行の人材開発は、(1)総務人事局が実施する日銀職員として幹となる能力の開発、(2)各業務の中心部署が実施する個別業務の遂行能力の開発、(3)個人の自発的な能力開発を支援する自己啓発支援の3本柱で構成されます。

  • (1)日銀職員として幹となる能力の開発 主体:総務人事局 集合研修:階層別研修、業務遂行力強化研修等 個別能力開発:留学、語学、派遣等 (2)個別業務の遂行能力の開発 主体:各業務の中心部署 集合研修:業務分野別研修 個別能力開発:OJT、外部研修等 (3)自己啓発支援 主体:総務人事局 集合研修、個別能力開発:通信講座、e-ラーニング等

(1)集合研修

集合研修には、一定の勤続年数に達した職員や職位が付与された職員などを対象に実施される「階層別研修」と、現場力の向上を企図した「業務遂行力強化研修」などがあります。
このほか、各業務の中心部署において、実務的な能力開発のための「業務分野別研修」も積極的に実施しています。

【研修プログラム】

研修プログラムの図表です。

(2)個別能力開発

個別能力開発としては、海外留学、海外派遣のほか、各所属によるOJT(On the Job Training)や外部研修の受講等があります。

海外留学について 総合職は、入行数年後に、行内の公募・選考を経て、海外に留学する機会が与えられます(専攻は経済、ファイナンス、法律など)。海外留学は、外国語コミュニケーション力の向上、高度な専門知識の習得、グローバルな人材交流を通じたネットワークの構築により、中央銀行員としての業務遂行能力を高めることを目的としています。
主な留学先 ハーバード大学、コロンビア大学、イェール大学、スタンフォード大学、シカゴ大学、ミシガン大学、カリフォルニア大学、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、ロンドン大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、マサチューセッツ工科大学、シンガポール国立大学、プリンストン大学、ペンシルバニア大学、ニューヨーク大学 ほか

(3)自己啓発支援

各人が自己啓発のために受講する通信講座やe-ラーニング等の受講費用や資格取得について、一定の条件のもとで奨励金を支給しています。また、外部講師による「英語講座」も開講しています。

03コース別の研修プログラム

総合職

入行1年目

入行直後に「新入行員ガイダンス研修」を受講します。この研修では、ビジネスマナーやパソコン操作など、社会人としての基礎知識のほかに、本店の全局室研究所の基本機能について、講義・見学・演習を通じて概観することにより、中央銀行員としての常識を身に付けます。また、入行1年目の後半には、「支店配属準備研修」を受講し、今後勤務する職場において期待される役割等について認識を深めるとともに、ビジネススキルの向上を図ります。

入行2年目~中堅

入行2年目には約1ヶ月にわたる「理論研修」に参加します。この研修は、経済学、金融論、統計学、法律など幅広い分野にわたり、第一線の大学教授などを講師に招いて講義やゼミナール形式の指導を受け、中央銀行員のバックボーンとなる理論的な知識と思考力を身に付けるもので、日本銀行ならではのプログラムです。また、中央銀行員として、幅広い視野・問題意識を養うため、入行4~5年目に「セントラルバンカー研修」、入行6~8年目には「中堅行員研修」が用意されています。

海外留学・派遣

入行数年後に、公募・選考を経てチャンスが与えられる海外留学は、総合職育成の主要な柱の一つです。人材派遣も国内外の多種多様な機関・組織に対して、活発に行っています。具体的な派遣先は、海外は、海外中央銀行、IMFやBISなどの国際機関などで、国内は、官庁(内閣府、財務省、経済産業省、金融庁など)、大学や民間企業・研究所などです。

特定職(業務分野特定タイプ)

入行1年目

入行直後に「新入行員ガイダンス研修」を受講します。この研修では、ビジネスマナーやパソコン操作など、社会人としての基礎知識のほかに、本店の全局室研究所の基本機能について、講義・見学・演習を通じて概観することにより、中央銀行員としての常識を身に付けます。

入行2年目~中堅

入行2年目に、「業務基礎研修」を受けます。この研修は業務分野全般に関する専門的な情報を提供し、支店での事務経験・知識をブラッシュ・アップしつつ、業務分野全体を見渡す幅広い視野を身に付けてもらうことと、各自が今後活躍を望む業務分野を特定する際の参考としてもらうことを目的としています。更に、入行6年目に実施する「中堅行員研修」に参加します。このほか、本店各局が提供する各種実務研修への参加機会が必要に応じて与えられます。

特定職(専門分野特定タイプ)

入行直後に「新入行員ガイダンス研修」を受講します。この研修では、ビジネスマナーやパソコン操作など、社会人としての基礎知識のほかに、本店の全局室研究所の基本機能について、講義・見学・演習を通じて概観することにより、中央銀行員としての常識を身に付けます。

更に、コンピューター・システムの専門分野特定タイプの方は、入行後約3ヶ月間、SE(システム・エンジニア)としての基礎教育を受ける新人研修に参加します。その後は、外部の団体が開催するシステム関係の研修を受講し、高度なスキルを身に付けます。

一方、経済<経済学・ファイナンス・データサイエンス、統計学>、法律、語学<英語>の専門分野特定タイプの方は、各種行内研修のほか、業務上の必要に応じて海外中央銀行や国際機関等が主催する海外での研修や国内における派遣研修に参加する機会が与えられます。

このほか、入行6年目頃には、全ての専門分野特定タイプの方に「中堅行員研修」が用意されています。

一般職

入行直後に、支店採用の方も含め「新入行員ガイダンス研修」を受講します。この研修では、ビジネスマナーやパソコン操作など、社会人としての基礎知識のほかに、本店の全局室研究所の基本機能について、講義・見学・演習を通じて概観することにより、中央銀行員としての常識を身に付けます。その後、配属先での実務研修等で担当業務の基礎を学びます。

各職場において実務経験を積み、若手行員から一歩進んだ段階では、プロ意識やモチベーションを一段と高めるために「ステップアップ研修」を実施します。その後、職場のリーダーとしての役割を担う者を対象に、業務遂行力の向上等を企図した「中堅行員研修」や、リーダーシップの強化等を目的とする「主務研修」などを行います。また、業務、発券、文書といった業務分野別研修の機会も豊富に提供されます。