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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2014年4月)

2014年4月17日
日本銀行

(1)わが国の景気は、消費税率引き上げの影響による振れを伴いつつも、基調的には緩やかな回復を続けている。先行きについては、駆け込み需要の反動の影響を受けつつも、基調的には緩やかな回復を続けていくとみられる。

(2)物価面をみると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、1%台前半となっている。先行きについては、消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベースでみて、暫くの間、1%台前半で推移するとみられる。

(3)わが国の金融システムは、全体として安定性を維持している。そうしたもとで、金融環境は、緩和した状態にある。

(4)「量的・質的金融緩和」は、所期の効果を着実に発揮しており、日本経済は2%の「物価安定の目標」の実現に向けた道筋を順調にたどっている。日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。その際、経済・物価情勢について上下双方向のリスク要因を点検し、必要な調整を行う。このような金融政策運営は、実体経済や金融市場における前向きな動きを後押しするとともに、予想物価上昇率を上昇させ、日本経済を、15年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている。