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GDPデフレーターの下落率はなぜ大きいのか?

消費者物価指数との乖離の背景を探る

2003年 6月 3日
古賀麻衣子

日本銀行から

経済点描は、景気動向や中期的な経済テーマ、あるいは経済指標・統計に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行調査統計局が編集・発行しています。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rkt03j02.pdf 123KB) から入手できます。

要旨

 消費者物価指数(除く生鮮食品)の2003年4月の前年比は−0.4%と、下落幅が縮小した。一方、GDPデフレーターは、1〜3月の前年比が−3.5%と、統計開始以来、最大の下落率になった。この2つの統計の乖離には、様々な一時的要因が影響しているが、もう少し長い目でみても、両者はかなり異なった動きをしており、どちらでみるかでデフレの程度についての印象がかなり異なる。そこで本稿では、これら2つの物価指標の動きが実際にどのように異なり、そうした乖離がなぜ生じるのかについて、平易に解説する。