このページの本文へ移動

対中国輸出入の拡大と変容

2003年 7月 1日
佐々木仁
古賀優子

日本銀行から

経済点描は、景気動向や中期的な経済テーマ、あるいは経済指標・統計に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行調査統計局が編集・発行しています。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rkt03j03.pdf 58KB) から入手できます。

要旨

 日本の貿易額を相手国・地域別にみると、ここ2〜3年、輸出入両面で、中国との貿易が圧倒的に高い伸びを示している。特に2002年は、中国の内需好調に加えて同国のWTO加盟が追い風となり、日本から中国への輸出は、過去10年間で最大の伸び率を記録した。

 この結果、最近5年間におけるわが国輸出入の国・地域別シェアをみると、輸出では中国向けが5%から10%へ、輸入でも中国からの輸入が12%から18%へと、それぞれ大幅に高まっている。とりわけ輸入は、2002年中の輸入額が米国からのそれを上回り、一国としては今や中国が、日本にとって最大の輸入相手国となっている。本稿では、こうした日中貿易の拡大について、その背景を中心に、簡単にとりまとめる。