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円LIBOR移行対応の振り返りと今後の取り組み

2022年5月30日
日本銀行金融市場局・金融機構局
金融庁総合政策局・監督局

要旨

2021年12月末に円LIBORの公表が停止された。わが国では、円LIBORからの移行について、2018年8月に設立された「日本円金利指標に関する検討委員会」を中心に実務的な検討がなされ、これをベースとして、幅広い市場関係者による対応が進められてきた。この間、金融庁および日本銀行は、金融機関における円LIBORの利用状況や移行対応状況等に関する調査、モニタリング等を通じ、市場関係者の取り組みを後押ししてきた。こうした本邦の金融市場における横断的な連携が機能することで、円LIBORからの移行対応は円滑に実現したと評価される。今後の課題としては、2023年6月末に公表が停止される米ドルLIBORの移行対応や、LIBORに代わる円金利指標が円滑に利用されるためのインフラ整備などが挙げられる。金融庁および日本銀行は、引き続き、海外当局とも連携しつつ、市場関係者の取り組みを支援していく方針にある。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。
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