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バーゼルコアプリンシプルの改訂

2024年5月9日

金融機構局 中村慎太郎、松岡正洸
金融庁総合政策局 渥美予史斗

要旨

今般、世界中の全ての銀行監督当局・銀行に幅広く適用される『実効的な銀行監督のためのコアとなる諸原則』、いわゆるバーゼルコアプリンシプルが、12年振りに改訂された。改訂版では、バーゼルIII改革や気候関連金融リスク、金融のデジタル化、ビジネスモデルの持続可能性、マクロプルーデンス監督、ノンバンク金融仲介(NBFI)、オペレーショナル・レジリエンスといった過去10年超の規制・監督枠組みに大きな影響を与えた多くの重要な要素が反映されている。2023年の米欧における銀行セクターの混乱に関しても、流動性リスク管理やビジネスモデルなどの観点から、一定の含意を持つものとなっている。本稿では、バーゼルコアプリンシプルの歴史的経緯や位置づけ等を解説するとともに、今回改訂の特徴について整理する。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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