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高粒度データを用いた大手行の外貨預金の顧客動態・預金スプレッドの考察

2026年7月10日

金融機構局 須藤翔琉*、船田直輝**、大熊亮一
*現・金融庁
**現・総務人事局

要旨

大手行は、海外貸出を支える安定的な調達手段として、外貨預金の獲得を一層重要視している。こうした中、本稿では、大手行の外貨預金の高粒度データを用いて、その動向を顧客動態別に確認したほか、顧客の退出有無と残存期間の長短に影響を与える要因や、預金獲得コストを考察する要素となる預金スプレッドの決定要因について、定量分析を行った。その結果、足もとの外貨預金残高の増加は、非日系の既存顧客による残高積み増しに牽引されていることが確認された。また、決済性預金の獲得を伴うトランザクションバンキングサービスの拡充は、顧客退出の抑制や残存期間の長期化、及び預金獲得コストの抑制に貢献することが示唆された。本稿の分析結果を活用し、大手行の外貨調達の更なる安定性向上とそのモニタリングの高度化に資するよう、大手行や海外当局と議論を深めることが重要である。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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