このページの本文へ移動

「時系列統計データの提供方法等の見直し」に関する最終案のお知らせおよび「日本銀行統計」の見直しに関するご意見のお願い

2008年1月29日
日本銀行調査統計局

1.「時系列統計データの提供方法等の見直し」に関する最終案

 日本銀行では、2006年5月に「時系列統計データの提供方法等の見直し」を公表し、従来のファイル提供型(日本銀行が予め作成した定型のテキスト形式ファイルをダウンロードして利用する方式)の時系列統計データの提供から、利用者が検索条件を指定し、必要なデータを表示・ダウンロードする新しい検索サイト(以下、「検索サイト」)を通じた提供に切り替えることを提案しました。本提案については、皆様方よりご賛同を頂くとともに、具体的な点について多数の有益なご意見を頂戴しました。ご意見の概要につきましては、「『時系列統計データの提供方法等の見直しについて』に対して頂いたご意見について 」(2006年7月12日)に取りまとめたところです。
その後、頂戴したご意見等を踏まえて、検索サイトの仕組みや運用面について具体的な検討を進めて参りましたが、このほど検討結果がまとまりましたので、最終案を別紙のとおりお示しします。最終案の策定にあたっては、コスト面等の制約に配慮しつつも、利用者ができるだけ簡便な方法で日本銀行の時系列統計データを利用できるようになるよう工夫いたしました。
 今後、所要の準備を進め、2008年度中を目途に、検索サイトの対外提供を開始する予定です。

検索サイトへは日本銀行ホームページからアクセス可能となる予定です。

現在、日本銀行ホームページに掲載されている時系列統計データテキストファイルは、検索サイトの利用開始を機に、ファイルの更新を停止し、削除する予定です。

なお、今回公表した検索サイトの仕様については、今後の具体的な開発・導入の過程で、コスト面等の制約により、変更する場合がありますが、最終案から大きく変わる場合には、改めてお知らせするように致します。

2.「日本銀行統計」の見直しに関するご意見のお願い

 上記のように検索サイトを通じた時系列統計データの提供方法の改善を行う一方で、コスト面等の制約に配慮しつつ統計の整備・見直しやユーザーの利便性向上に取り組んでいくために、統計書の発刊頻度を見直すことを考えています。
 日本銀行では、長期の時系列統計データを一覧できる統計書として「日本銀行統計」を発行していますが、今回の見直しでは、来年からこの発刊頻度を現在の四半期毎から年1回に変更し、年報化することを考えています1 。発刊時期は前年の暦年計数が出揃う4月頃を予定しています2
 なお、統計書に掲載されている系列を簡単に検索サイト内で検索できるように、検索サイトで各時系列統計データに付与される「データコード」を「日本銀行統計」に掲載するようにしたいと思います。

 上記2.の「日本銀行統計」の見直しに関して、ご意見・ご要望等がありましたら、2月28日までに書面もしくは電子メールで下記までお願いいたします。私どもでは、頂いたご意見・ご要望を踏まえて最終的な取り扱いについて検討し、その結果を公表したいと考えております。その際には、頂戴したご意見・ご要望等について併せてご紹介させて頂く予定ですので、匿名をご希望の方は、ご意見等をお寄せ頂く際に、その旨、お書き添えください。

日本銀行 調査統計局 統計企画担当

  • 郵送:〒103-8660 東京都中央区日本橋本石町2-1-1
  • FAX:03-5203-7436
  • 電子メール:post.rsd1@boj.or.jp(件名「日本銀行統計に関する件」)
  1. 2005年に旧「金融経済統計月報」を見直し、「日本銀行統計」と新「金融経済統計月報」の2本立てとした際に募集したパブリック・コメントの中には、「日本銀行統計」の発刊頻度に関して、「四半期毎の発刊は不要であり、年報で十分」といったご意見も寄せられていました(「『金融経済統計月報』の見直しと『日本銀行統計』の発刊についての最終方針」2004年11月5日日本銀行調査統計局参照)。
  2. 一部統計(資金循環等)については、速報ベースとなります。

別紙

時系列統計データ提供のための新しい検索サイトについて

1.提供内容・タイミング

(提供内容)
  • 提供データの内容は、日本銀行が作成・公表している統計の時系列統計データです。検索サイトの提供開始当初は、現在、時系列統計データテキストファイルとして対外的に提供されている公表データ系列(約16万系列弱)が対象となります(別表参照)。
    ── データの著作権上の制約のほか、近年、他機関における同種のデータの提供が充実してきていることなどにより、検索サイトで提供されるデータ系列は、日本銀行が作成した統計とします(他機関が作成した統計は対象外)。
    ── 定義が異なるために不連続となっている時系列統計データも、「参考」等の扱いで、加工・接続のうえ長期の連続した時系列統計データとして利用できるようにして欲しいとのご要望がありましたが、データ系列の不連続については、現実には接続が困難な場合も多いのが実情です。このため、検索サイトにおいては、新旧データ系列を別系列として提供するとともに、集計の範囲、定義の変更等の不連続情報について、検索サイトも含め日本銀行のホームページ上で丁寧に情報提供を行い、利用者サイドで両者を利用する際の利便性が高まるよう努めます。
    ── なお、時系列統計データの検索結果について、グラフ表示する機能は付加しない予定ですが、統計の中にグラフを掲載しているもの(短観「概要」)の扱いは従来どおりの予定です。
  • また、数値データのほか、それぞれのデータ系列に関する属性情報(期種、単位、データの開始時期など)や操作マニュアルについても提供します。
    ── 項目定義や類似項目との違いに関する簡単な説明や、検索結果の中に定義変更の時期と内容の説明を盛り込んで欲しいとのご要望がありましたが、これらにつきましては、検索サイトも含め日本銀行のホームページにおいて、統計解説、データ系列の定義に関する情報等の充実、わかりやすさに引き続き配慮したいと考えています。
  • 検索サイトにおける情報の提供は、日本語と英語で行います。
(提供のタイミング)
  • 本行ホームページ上で公表する統計については、統計の公表とほぼ同時に検索サイトでも時系列データが利用できるように努めます。
    ── 機密管理や提供のための準備事務等の観点から、現行と同様、時系列統計データの利用開始が発表資料の公表タイミングと同時にならない場合があります。

2.利用可能な機能

  • 本サイトの利用者は、インターネットを経由してパソコンのWebブラウザ上で、データ系列の検索、表示、ダウンロードを行うことができます。この際、検索・ダウンロードの操作性やサイト上の処理時間については、ユーザーの利便性にも配慮します。
(データ系列の検索方法)
  • 大量のデータ系列の中から目的の系列を簡易に探すための検索画面を設けます。具体的には、次の3つの方法によるデータ検索が可能となるようにします。
  1. (1)階層型データ絞込み検索
     統計の内容に従って階層状に詳細化されたメニュー画面を辿ってデータ系列を絞り込み、目的の系列を探し出す方法
  2. (2)データ名称検索
     指定した検索キーワード(文字情報)に合致するデータ系列を抽出のうえ、必要なデータ系列を選択する方法
    ── 大まかな統計のカテゴリー(例:通貨関連統計)や統計名称(例:マネーサプライ統計)に属するデータ系列を表示し、表示された候補の中からさらに必要なデータ系列を選択し、絞り込むことも可能となる見通しです。
  3. (3)データコード検索
     指定したデータコードの全部または一部をキーとして、データ系列を絞り込む方法
    ── 短観に関して業種ごとにデータをダウンロードできる機能を付けて欲しいとのご要望がありましたが、上記(2)の名称検索や(3)のデータコード検索により、業種ごとにデータの表示・ダウンロードが可能となるようにしたいと考えています。
  • このほか、検索サイトでは、利用頻度が高いと思われる主要な時系列統計データにダイレクトにアクセスできるように、こうしたデータ系列を主要統計一覧として一覧性の高い表形式で提供するページを設けるとともに、同ページ掲載データ系列ファイルの一括ダウンロードをできるようにしたいと考えています。
(選択したデータ系列の抽出と表示)
  • データ系列の検索により絞り込んだデータ系列について、抽出の期間等を指定したうえで、データの抽出を実行します。結果は、Webブラウザの画面上に表形式で表示されます。
    ── 表示もしくは後述のダウンロードの際に、たとえば、月次データ系列であれば、四半期や年次など、期種を選択のうえ、変換できるようにする予定です。
(時系列統計データのダウンロード)
  • 画面に表示された時系列統計データは、「カンマ区切りテキストファイル形式(拡張子:csv)」等の簡易なファイル形式で、利用者のパソコンにダウンロードすることも可能となります。

3.利用環境など

  • 検索サイトを利用するためには、基本的には、インターネットに接続が可能で、一般的なWebブラウザ(Internet Explorer 6以上、Firefox)が利用可能なパソコンとなります。なお、日本語/英語の両環境に対応する予定です。
     また、本サイトでは、比較的大量のデータを表示、ダウンロードすることができますので、必要に応じて、ADSLなど高速な回線を経由して利用することをお勧めします。

以上

別表

提供対象統計データ一覧(予定)

表 提供対象統計データ一覧(予定)
カテゴリー 主な統計
日本銀行関連統計 基準割引率および基準貸付利率、準備預金額、日銀当座預金増減要因と金融調節(実績)、マネタリーベース、日本銀行の対政府取引、日本銀行勘定、日本銀行貸出
通貨関連統計 マネーサプライ、マネタリーサーベイ、通貨流通高
民間金融機関の資産・負債 国内銀行の資産・負債等(銀行勘定)、国内銀行海外支店の主要資産・負債、外国銀行在日支店の主要資産・負債
預金・貸出関連統計 預金種類別店頭表示金利の平均年利率等、定期預金の預入期間別平均金利(新規受入分)、貸出約定平均金利、定期預金の残高および新規受入高、預金者別預金(平残/末残)、貸出・資金吸収動向等 (速報)、貸出先別貸出金、利率別貸出金、コミットメントライン契約額・利用額、個人向け貸出金、主要銀行貸出動向アンケート調査
各種マーケット関連統計 コールレート、東京レポ・レート、国内コマーシャルペーパー発行平均金利、譲渡性預金平均金利(新規発行分)、外国為替相場状況、実効為替レート(名目・実質)、コール市場残高、譲渡性預金発行残高
決済関連統計 各種決済(日銀当預・国債振替・国債移転)、国債決済関連計数
短観 全国短観、主要短観
物価関連統計 企業物価指数(CGPI)、企業向けサービス価格指数(CSPI)、製造業部門別投入・産出物価指数(IOPI)、日本銀行国際商品指数
財政関連統計 財政資金収支、政府債務
国際収支・貿易関連統計 国際収支統計、実質輸出入
資金循環 年度計数、四半期計数、旧資金循環統計(68SNAベース)
その他 販売統計合成指数