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支店長会議総裁開会挨拶要旨(2013年7月)

2013年7月4日
日本銀行

(1)わが国の景気は、持ち直している。先行きについては、金融緩和や各種経済対策の効果もあって国内需要が底堅さを増し、海外経済の成長率が緩やかながらも次第に高まっていくことなどを背景に、緩やかな回復経路に復していくと考えられる。

(2)物価面をみると、5月の消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、ゼロ%となっており、先行き、次第にプラスに転じていくとみられる。

(3)わが国の金融システムは、全体として安定性を維持している。そうしたもとで、金融環境は、緩和した状態にある。

(4)日本銀行は、本年4月に「量的・質的金融緩和」を導入した。その後、わが国経済は順調に回復への道筋を辿っており、予想物価上昇率について上昇を示唆する指標がみられるなど、その効果はしっかりと働いている。日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「量的・質的金融緩和」を継続する。このような金融政策運営は、実体経済や金融市場における前向きな動きを後押しするとともに、予想物価上昇率を上昇させ、日本経済を、15年近く続いたデフレからの脱却に導くものと考えている。