当面の金融政策運営について(注1)
2020年5月22日
日本銀行
日本銀行は、本日、政策委員会・金融政策決定会合において、金融市場調節方針および資産買入れ方針について、以下のとおり決定した。
- 長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)(賛成8反対1)(注2)
次回金融政策決定会合までの金融市場調節方針は、以下のとおりとする。
- 短期金利:
- 日本銀行当座預金のうち政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用する。
- 長期金利:
- 10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。その際、金利は、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうるものとする1。
- 資産買入れ方針(全員一致)
長期国債以外の資産の買入れについては、以下のとおりとする。
- (1)ETFおよびJ-REITについて、当面は、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、積極的な買入れを行う2。
- (2)CP等、社債等については、それぞれ約2兆円、約3兆円の残高を維持する。これに加え、2021年3月末までの間、それぞれ7.5兆円の残高を上限に、追加の買入れを行う。
以上
- (注1)今回の金融政策決定会合の「主な意見」は作成しないが、議事要旨は、6月15、16日に予定されている金融政策決定会合で承認し、6月19日に公表する。 本文に戻る
- (注2)賛成:黒田委員、雨宮委員、若田部委員、布野委員、櫻井委員、政井委員、鈴木委員、安達委員。反対:片岡委員。片岡委員は、今後の物価下押し圧力の強まりへの対応と、企業・家計の金利負担軽減を企図して、長短金利を引き下げることで、金融緩和をより強化することが望ましいとして反対した。 本文に戻る
- 金利が急速に上昇する場合には、迅速かつ適切に国債買入れを実施する。 本文に戻る
- ETFおよびJ-REITの原則的な買入れ方針としては、引き続き、保有残高が、それぞれ年間約6兆円、年間約900億円に相当するペースで増加するよう買入れを行い、その際、資産価格のプレミアムへの働きかけを適切に行う観点から、市場の状況に応じて、買入れ額は上下に変動しうるものとする。 本文に戻る
(参考)
- 開催時間
- 5月22日(金) 9:00~9:54
- 出席委員
-
議長 黒田 東彦(総裁)
雨宮 正佳(副総裁)
若田部昌澄( 副総裁 )
布野 幸利(審議委員)
櫻井 眞 ( 審議委員 )
政井 貴子( 審議委員 )
鈴木 人司( 審議委員 )
片岡 剛士( 審議委員 )
安達 誠司( 審議委員 )
上記のほか、
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財務省 神田 眞人 大臣官房総括審議官(9:00~9:36、9:47~9:54)
内閣府 宮下 一郎 内閣府副大臣(9:00~9:36、9:47~9:54)
が出席。
- 公表日時
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当面の金融政策運営について――5月22日(金)10:01
議事要旨――6月19日(金)8:50予定
以上