地域経済報告―さくらレポート―(2021年4月)*
- 本報告は、本日開催の支店長会議に向けて収集された情報をもとに、支店等地域経済担当部署からの報告を集約したものである。
 
2021年4月15日
日本銀行
目次
- II.地域別金融経済概況
 - 参考計表
 
I.各地域の景気判断の概要
(1)各地域の景気の総括判断
各地域の景気の総括判断をみると、多くの地域で新型コロナウイルス感染症の影響からサービス消費を中心に引き続き「厳しい状態にある」としつつも、全体としては「持ち直し基調にある」または「持ち直しつつある」などとしている。
| 【21/1月判断】 | 前回との比較 | 【21/4月判断】 | |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあり、足もとでは持ち直しのペースが鈍化している | ![]()  | 
                新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあり、横ばい圏内の動きとなっている | 
| 東北 | 厳しい状態にあるが、持ち直しの動きがみられている | ![]()  | 
                基調としては持ち直しているが、足もとはサービス消費を中心に新型コロナウイルス感染症再拡大の影響が強まっているとみられる | 
| 北陸 | 厳しい状態にあるが、持ち直しつつある | ![]()  | 
                厳しい状態にあるが、持ち直しつつある | 
| 関東甲信越 | 引き続き厳しい状態にあるが、持ち直している。ただし、足もとではサービス消費を中心に感染症の再拡大の影響がみられている | ![]()  | 
                サービス消費を中心に引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している | 
| 東海 | 厳しい状態が続く中でも、持ち直している | ![]()  | 
                厳しい状態が続く中でも、持ち直している | 
| 近畿 | 新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状態にあるが、全体として持ち直しの動きが続いている | ![]()  | 
                新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状態にあるが、全体として持ち直している。もっとも、まん延防止等重点措置が実施されるもとで、サービス消費への下押し圧力は強い状態にある | 
| 中国 | 新型コロナウイルス感染症の影響から、依然として厳しい状態にあるが、持ち直しの動きが続いている | ![]()  | 
                新型コロナウイルス感染症の影響から、依然として厳しい状態にあるが、持ち直しの動きが続いている | 
| 四国 | 新型コロナウイルス感染症の影響から一部に足踏み感もあるが、全体としては持ち直しの動きがみられている | ![]()  | 
                新型コロナウイルス感染症の影響から一部に弱い動きもみられるが、全体としては持ち直しの動きが続いている | 
| 九州・沖縄 | 厳しい状態にあるものの、持ち直しつつある | ![]()  | 
                厳しい状態にあるものの、輸出・生産を中心に持ち直しつつある | 
- (注)前回との比較の「
」、「
」は、前回判断に比較して景気の改善度合いまたは悪化度合いが変化したことを示す(例えば、改善度合いの強まりまたは悪化度合いの弱まりは、「
」)。なお、前回に比較し景気の改善・悪化度合いが変化しなかった場合は、「
」となる。 
(2)各地域の需要項目等別の判断
| 公共投資 | 設備投資 | 個人消費 | |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 高水準で推移している | 減少している | 引き続き低い水準となっており、横ばい圏内の動きとなっている | 
| 東北 | 震災復旧・復興関連工事を中心に、緩やかに増加している | 一部の業種に弱さがみられるものの、持ち直しつつある | 財消費が総じてみれば堅調である一方、サービス消費は引き続き厳しい状態にあり、持ち直しの動きが一服している | 
| 北陸 | 高水準で横ばい圏内の動きとなっている | 弱めの動きとなっている | 厳しい状況にあり、持ち直しのペースが鈍化している | 
| 関東甲信越 | 高水準で推移している | 全体として持ち直している | サービス消費における下押し圧力の強まりから持ち直しの動きが一服している | 
| 東海 | 高めの水準で推移している | 横ばい圏内となっている | 全体としては持ち直し傾向にあるが、飲食・宿泊サービス等で下押し圧力の強い状態にある | 
| 近畿 | 増加している | 底堅さを増している | 持ち直し基調にあるが、まん延防止等重点措置が実施されるもとで、サービス消費への下押し圧力は強い状態にある | 
| 中国 | 平成30年7月豪雨の復旧・復興需要がみられる中で、高水準で推移している | 下げ止まりつつある | 持ち直しの動きが続いているが、サービス消費はなお厳しい状態にある | 
| 四国 | 高水準となっている | 増加している | 基調としては持ち直しの動きが続いているが、サービス消費では弱い動きがみられる | 
| 九州・沖縄 | 高水準で推移している | 製造業を中心に持ち直しの動きがみられる | 持ち直しつつある | 
| 住宅投資 | 生産 | 雇用・所得 | |
|---|---|---|---|
| 横ばい圏内の動きとなっている | 持ち直している | 雇用・所得情勢をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱めの動きがみられている | 北海道 | 
| 貸家を中心に減少している | 増加している | 雇用・所得環境をみると、弱い動きが続いている | 東北 | 
| 減少している | 緩やかに持ち直している | 雇用・所得環境は、弱い動きとなっている | 北陸 | 
| 緩やかな減少が続いている | 増加を続けている | 雇用・所得情勢は、弱い動きが続いている | 関東甲信越 | 
| 弱い動きとなっている | 増加基調にある | 雇用・所得情勢には、弱い動きがみられている | 東海 | 
| 緩やかに減少している | 緩やかに増加している | 雇用・所得環境をみると、弱い動きが続いている | 近畿 | 
| 下げ止まりつつある | 持ち直している | 雇用・所得環境をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱い動きがみられている | 中国 | 
| 横ばい圏内の動きとなっている | 持ち直しの動きが拡がっている | 雇用・所得情勢をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱い動きとなっている | 四国 | 
| 弱い動きとなっている | 持ち直している | 雇用・所得情勢をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱い動きとなっている | 九州・沖縄 | 
日本銀行から
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