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最近の株価と為替の同時相関関係の強まりについて

2013年12月4日
金融市場局 藤原茂章

要旨

本邦株価と為替の相関関係をみると、近年、グローバルなリスクオン/オフの流れの中で両者の相関関係が強まっているが、昨年秋からの株高局面ではとりわけ、本邦株価の上昇と円安・ドル高が同時に進行するといった形での、株価と為替の同時相関関係が一段と強まる場面が目立った。こうした背景には、グローバルにみた投資家のリスクセンチメントの改善やわが国への政策期待により株高・円安が進む中で、株式市場でプレゼンスを高め、昨年秋からの株高局面で買い主体となっている海外投資家の日本株買いとそれに絡んだ為替ヘッジの動きなどが指摘されている。さらに、こうした動きに着目した、高速・高頻度のプログラム売買による株式と為替の同時売買が相関関係を一層強めている可能性がある。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問等に関しましては、日本銀行金融市場局 藤原(shigeaki.fujiwara@boj.or.jp)までお知らせください。