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最近のプライベート・エクイティ・ファンドの増勢について

2018年4月5日
金融機構局 渡邉考記*1、五十嵐公輔、稲場広記*2
*1現・鹿児島支店
*2現・企画局

要旨

世界のプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)──非上場企業の株式を主な投資対象とするファンド──の増勢については、投資家からの資金流入が金融危機以前の水準を上回るなど、金融市場参加者の間で注目されている。資金流入増加の背景としては、世界的に低金利環境が長期化したことから、内外機関投資家が利回り追求姿勢を前傾化し、比較的リターンの高いPEファンドへの投資を選好したことが挙げられる。こうした活発な資金流入に裏付けされ、PEファンドによる企業への投資活動は世界的に拡がりをみせており、企業の円滑な資金調達の一助となっている。もっとも、今後、PEファンドがリターンを高めるためにレバレッジを拡大する場合は、金融システムにとってのリスクとなり得るため、その動向を点検していく必要がある。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
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