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「主要銀行貸出動向アンケート調査」の公表について

2000年 4月21日
日本銀行金融市場局

 日本銀行では、わが国における主要な金融機関に対するアンケート調査である「主要銀行貸出動向アンケート調査」(略称「ローン・サーベイ」)の公表を開始します。

1.調査の目的とアンケート結果利用上の留意点

 本アンケート調査では、金融機関融資担当者の貸出動向に関する見方ないし実感を数量化して示すことを目的としています。具体的には、企業等借手サイドの資金需要に対する見方や金融機関の貸出姿勢等について、融資担当者に対して選択式(5者択一方式など)により回答を求め、回答の分布状況をパーセンテージ等で示すと同時に、加重平均値を算出しています。こうした統計は、海外でも米国連邦準備制度(FRB)が作成・公表しており、本アンケート調査実施にあたってもこうした米国の経験を参考にしています。

 もっとも、一般にアンケート調査結果は、季節性や景気サイクル等経済諸要因によって統計上のバイアスを受ける可能性があり、こうした統計のクセを理解するためには一定期間のデータの蓄積が必要となります。このため、本アンケート結果を貸出市場の分析に利用する際には、こうした点に十分留意することが必要と考えられます。

2.調査の概要

(1) 内容

 本調査では次にあげるような点について、調査対象先の現状と先行きに対する見方に関する調査を行っています。

  1. (a)企業、家計、地方公共団体の資金需要の変化
  2. (b)金融機関の貸出姿勢の変化とその理由
  3. (c)金融機関の貸出条件の変化とその理由
  4. (d)金融機関の貸出利鞘の変化

 個別の質問項目は、本日発表した統計に計数と一緒に記載されていますので、そちらをご覧下さい。

(2) 調査頻度

 本調査は、四半期毎(1、4、7、10月)に実施します。回答先に対しては、公表月の前月末に郵送により調査表を配布し、公表月の下旬までに回収の上、集計します。

(3) 調査対象

 本調査は、我が国の主な金融機関(都市銀行、長期信用銀行、信託銀行、地方銀行、第二地方銀行ならびに信用金庫)のうち貸出残高の大きい50行の協力を得て実施しています。

 我が国の金融機関全体に対して行う調査ではなく、サンプル調査ということになりますが、都市銀行、長期信用銀行、信託銀行、地方銀行、第二地方銀行ならびに信用金庫の貸出残高全体に占める本調査の対象先50行の貸出シェアは約75%に達しています。

 調査対象先の見直しは3年間ごとに行います。つまり、次回は2003年4月の調査時に見直しを実施し、貸出残高を基に対象先の入れ替えを行う予定です。

(4) 調査結果の公表方法

 本調査の結果は、毎回、本ホームページに日本語、英語で掲載されます。また、日本銀行本館資料サービスコーナーにて紙面での配布も行う予定です。

以上

本件に関する照会先

日本銀行 金融市場局 金融市場課

大澤(03-3277-3039)、菱川(03-3277-1236)