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第136回事業年度(令和2年度)決算等について

2021年5月27日
日本銀行

1.第136回事業年度(令和2年度)決算

(1)資産・負債の状況

令和2年度末における資産・負債の状況をみると、総資産残高は、貸出金や国債を中心に前年度末と比べ110兆720億円増加(+18.2%)し、714兆5,566億円となった。また、総負債残高は、預金(当座預金)を中心に前年度末と比べ110兆834億円増加(+18.3%)し、710兆206億円となった。

こうした日本銀行の資産・負債の変化を詳しくみると以下のとおりである。

まず、資産の部をみると、貸出金が、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペ等の増加から、125兆8,402億円と前年度末を71兆5,116億円上回った。また、資産買入れを進めるなか、国債は、532兆1,652億円と前年度末を46兆2,471億円上回ったほか、金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)は、35兆8,796億円と前年度末を6兆1,606億円上回った。

次に、負債の部をみると、当座預金が、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペ及び国債の買入れ等を通じた資金供給により、522兆5,703億円 と前年度末を127兆3,142億円上回った。この間、日本銀行券の発行残高は、116兆116億円と前年度末を6兆3,951億円上回った。

(2)損益の状況

令和2年度の損益の状況についてみると、経常利益は、前年度比3,388億円増益の1兆9,764億円となった。これは、為替円安に伴い外国為替関係損益が益超に転化したことや、金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用益が増加となったこと等によるものである。

特別損益は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の実施に伴って生じ得る収益の振幅を平準化する観点から、債券取引損失引当金の積立てを行ったほか、外国為替関係損益が益超となったことを受け、外国為替等取引損失引当金の積立てを行ったこと等から、マイナス5,234億円となった。

以上の結果、税引前当期剰余金は、前年度比860億円増加の1兆4,529億円となり、法人税、住民税及び事業税を差し引いた後の当期剰余金は、前年度比761億円減少の1兆2,191億円となった。

(3)剰余金処分の状況

剰余金の処分については、日本銀行法第53条第1項に基づき、法定準備金を609億円(当期剰余金の5%)積み立てたほか、同条第4項に基づき、財務大臣の認可を受け、配当金(500万円、払込出資金額の年5%の割合)を支払うこととし、この結果、残余の1兆1,581億円を国庫に納付することとした。

(4)自己資本の状況

令和2年度末の自己資本比率(剰余金処分後)は、8.87%と、前年度末(8.79%)に比べ上昇した。

2.第136回事業年度(令和2年度)経費決算

第136回事業年度(令和2年度)経費決算は、「国庫国債事務費」、「銀行券製造費」が増加したものの、「固定資産取得費」、「一般事務費」等が減少したことから、全体では前年度比0.6%減少(マイナス11億円)し、総額1,988億円となった。

照会先

政策委員会室

梁島
Tel : 03-3279-1111

1.令和2年度末の資産、負債及び純資産の状況

令和2年度末の資産、負債及び純資産の状況(単位 : 億円)
元年度末
(A)
2年度末
(B)
比較
(B) - (A)
前年度比%
(資産の部)
金地金4,4124,412――――
現金2,0501,991- 58- 2.9
国債4,859,1815,321,652+462,471+9.5
(うち長期国債)4,735,4134,957,770+222,356+4.7
コマーシャル・ペーパー等25,51828,764+3,246+12.7
社債32,20874,984+42,7762.3倍
金銭の信託
(信託財産株式)
7,2775,810- 1,466- 20.2
金銭の信託
(信託財産指数連動型上場投資信託)
297,189358,796+61,606+20.7
金銭の信託
(信託財産不動産投資信託)
5,7536,668+915+15.9
貸出金543,2861,258,402+715,1162.3倍
外国為替259,66276,787- 182,875- 70.4
代理店勘定239181- 58- 24.4
その他資産5,9004,884- 1,015- 17.2
有形固定資産2,1642,227+63+2.9
無形固定資産11-0- 4.6
資産の部合計6,044,8467,145,566+1,100,720+18.2
(負債の部)
発行銀行券1,096,1651,160,116+63,951+5.8
預金4,470,7625,493,727+1,022,964+22.9
(うち当座預金)3,952,5605,225,703+1,273,142+32.2
政府預金126,338369,179+242,8402.9倍
売現先勘定241,1635,947- 235,215- 97.5
その他負債8401,890+1,0492.2倍
退職給付引当金2,0332,050+16+0.8
債券取引損失引当金47,99251,980+3,987+8.3
外国為替等取引損失引当金14,07515,314+1,239+8.8
負債の部合計5,999,3727,100,206+1,100,834+18.3
(純資産の部)
資本金11――――
法定準備金32,52033,167+647+2.0
特別準備金00――――
当期剰余金12,95212,191- 761- 5.9
純資産の部合計45,47345,360- 113- 0.3
負債および純資産の部合計6,044,8467,145,566+1,100,720+18.2
  • (注1)計数については、円単位での計算後、億円未満を切り捨てて表示しているため、表上の合計額とは必ずしも一致しない(他の計表も同様)。
  • (注2)< ―― >の表記は、計算上ゼロあるいは該当数字なしを示し、< 0 >の表記は、単位未満を切り捨てた場合のゼロを示す(他の計表も同様)。

2.令和2年度の損益の状況

令和2年度の損益の状況(単位 : 億円)
元年度
(A)
2年度
(B)
比較
(B) - (A)
経常収益 (A)22,40724,191+1,784
貸出金利息00-0
買現先利息-0――+0
国債利息11,96010,866- 1,093
コマーシャル・ペーパー等利息0- 3- 3
社債利息- 78+16
外国為替収益2,0363,012+976
その他8,41810,307+1,888
経常費用 (B)6,0314,427- 1,603
売現先利息- 6- 55- 49
外国為替費用2,144――- 2,144
経費1,9871,990+2
その他1,9052,493+587
経常利益 (C) = (A) - (B)16,37519,764+3,388
経常収入13,17011,646- 1,524
長期国債関係損益――――――
外国為替関係損益- 2,1442,478+4,622
経費- 1,987- 1,990- 2
その他7,3377,629+292
うち金銭の信託(信託財産株式)運用損益2,0502,505+454
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益6,0477,275+1,228
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益79292+212
補完当座預金制度利息- 1,882- 2,179- 296
特別利益 (D)1,132――- 1,132
特別損失 (E)3,8395,234+1,395
特別損益 (F) = (D) - (E)- 2,706- 5,234- 2,527
うち債券取引損失引当金- 3,837- 3,987- 150
外国為替等取引損失引当金1,072- 1,239- 2,311
税引前当期剰余金 (G) = (C) + (F)13,66914,529+860
法人税、住民税及び事業税 (H)7162,338+1,622
当期剰余金 (I) = (G) - (H)12,95212,191- 761
  • (注1)経常収入は、貸出金利息、買現先利息、国債利息、コマーシャル・ペーパー等利息、社債利息、外貨債券の利息収入、貸出料及び外貨預け金等利息の合計額。
  • (注2)長期国債関係損益は、国債(長期)売却損益の額。
  • (注3)外国為替関係損益は、為替差損益の額。
  • (注4)補完当座預金制度利息は、プラス金利に係る利息(-2,464億円)とマイナス金利に係る利息(285億円)との差額。
  • (注5)各種引当金の-符号は、積立て(減益要因)を示す。

参考計表

1.資産残高の推移

日本銀行の総資産残高とその前年比伸び率の推移のグラフ。平成30年3月以降令和3年3月まで。令和2年3月以降、総資産残高および前年比伸び率とも拡大している。

「貸出支援基金」による貸付金の残高(単位:億円)
平成30年度末 令和元年度末 令和2年度末 (参考)
令和2年度
上半期末
前年度末比
増減額
貸付金合計 486,452 517,414 624,122 106,708 615,256
成長基盤強化を支援するための資金供給 89,226 89,276 81,579 マイナス7,696 85,079
貸出増加を支援するための資金供給 397,226 428,138 542,543 114,405 530,177

2.長期国債関係損益の推移

長期国債関係損益の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
長期国債関係損益 ―― ―― ―― ―― ――
売却益 ―― ―― ―― ―― ――
売却損 ―― ―― ―― ―― ――

3.外国為替関係損益の推移

外国為替関係損益の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
外国為替関係損益
(為替差損益)
2,257 マイナス2,144 2,478 マイナス1,039 3,517
平成31/3月末 令和元/9月末 令和2/3月末 令和2/9月末 令和3/3月末
ドル相場の推移 110.85円 108.08円 107.54円 105.46円 110.71円
ユーロ相場の推移 124.35円 117.80円 118.63円 123.60円 129.86円
ポンド相場の推移 144.47円 132.82円 133.56円 136.23円 152.59円

4.金銭の信託(信託財産株式)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産株式)運用損益の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
金銭の信託(信託財産株式)運用損益 2,510 2,050 2,505 972 1,532
配当金等 580 451 333 163 169
減損 マイナス42 マイナス224 マイナス3 マイナス47 44
売却損益 1,972 1,823 2,176 856 1,319

5.金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)運用損益 4,416 6,047 7,275 6,759 516
分配金等 4,416 6,047 7,275 6,759 516
減損 ―― ―― ―― ―― ――
売却損益 ―― ―― ―― ―― ――

6.金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益の推移

金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)運用損益 211 79 292 143 148
分配金等 211 239 292 143 148
減損 ―― マイナス159 ―― ―― ――
売却損益 ―― ―― ―― ―― ――

7.経常収入関係

(1)経常収入の推移

経常収入の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
経常収入 14,090 13,170 11,646 6,119 5,527
円貨資産 12,828 11,952 10,872 5,527 5,344
貸出金 0 0 0 0 0
買現先勘定 0 マイナス0 ―― ―― ――
国債 12,839 11,960 10,866 5,524 5,341
短期国債 マイナス227 マイナス192 マイナス529 マイナス230 マイナス298
長期国債 13,066 12,153 11,396 5,755 5,640
コマーシャル・ペーパー等 マイナス0 0 マイナス3 1 マイナス4
社債 マイナス10 マイナス7 8 1 7
外貨資産 1,262 1,218 774 591 182

(2)運用資産平残の推移

運用資産平残の推移(単位:億円)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
運用資産合計(平残) 5,235,630 5,430,323 6,399,363 6,136,086 6,664,087
円貨資産 5,168,533 5,359,330 6,255,687 5,918,009 6,595,221
貸出金 464,806 478,771 913,866 708,542 1,120,318
買現先勘定 0 251 ―― ―― ――
国債 4,649,075 4,826,326 5,246,099 5,126,707 5,366,146
短期国債 154,296 103,544 348,527 296,413 400,927
長期国債 4,494,778 4,722,781 4,897,572 4,830,293 4,965,219
コマーシャル・ペーパー等 22,648 22,020 42,239 41,032 43,453
社債 32,002 31,961 53,482 41,726 65,302
外貨資産 67,097 70,992 143,675 218,077 68,865

(3)運用資産利回りの推移

運用資産利回りの推移(単位:%)
平成30年度 令和元年度 令和2年度
上半期 下半期
運用資産合計(利回り) 0.269 0.242 0.181 0.198 0.166
円貨資産 0.248 0.223 0.173 0.186 0.162
貸出金 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000
買現先勘定 0.000 マイナス0.093 ―― ―― ――
国債 0.276 0.247 0.207 0.214 0.199
短期国債 マイナス0.147 マイナス0.186 マイナス0.152 マイナス0.155 マイナス0.149
長期国債 0.290 0.257 0.232 0.237 0.227
コマーシャル・ペーパー等 マイナス0.002 0.001 マイナス0.007 0.006 マイナス0.020
社債 マイナス0.033 マイナス0.024 0.016 0.008 0.021
外貨資産 1.881 1.716 0.538 0.540 0.532

8.自己資本残高及び自己資本比率の推移

▽ 記者レク資料用(MS明朝)(単位:億円)
平成30年度末 令和元年度末 令和2年度末 (参考)
令和2年度
上半期末
前年度末比
増減
資本勘定(A) 32,521 33,168 33,778 +609 33,168
資本金 1 1 1 ―― 1
法定準備金等 32,520 33,167 33,777 +609 33,167
引当金勘定(B) 59,303 62,068 67,294 +5,226 63,522
貸倒引当金(特定を除く) ―― ―― ―― ―― ――
債券取引損失引当金 44,155 47,992 51,980 +3,987 49,966
外国為替等取引損失引当金 15,147 14,075 15,314 +1,239 13,555
自己資本残高(A) + (B) = (C) 91,824 95,237 101,073 +5,836 96,691
銀行券平均発行残高(D) 1,053,916 1,082,752 1,138,214 +55,462 1,124,588
自己資本比率(C) / (D)×100 8.71% 8.79% 8.87% +0.08% 8.59%
  • (注)法定準備金等には特別準備金(13百万円)を含む。

9.保有有価証券の時価情報

国債(単位:億円)
価額 時価 評価損益
2/3月末 4,859,181 4,993,620 134,439
3/3月末 5,321,652 5,415,966 94,314
コマーシャル・ペーパー等(単位:億円)
価額 時価 評価損益
2/3月末 25,518 25,518 ――
3/3月末 28,764 28,764 ――
社債(単位:億円)
価額 時価 評価損益
2/3月末 32,208 32,102 マイナス105
3/3月末 74,984 74,787 マイナス197
金銭の信託(信託財産株式)(単位:億円)
価額 時価 評価損益
2/3月末 7,082 15,311 8,228
3/3月末 5,661 17,364 11,702
金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)(単位:億円)
価額 時価 評価損益
2/3月末 309,122 312,203 3,081
3/3月末 360,649 515,093 154,444
金銭の信託(信託財産不動産投資信託)(単位:億円)
価額 時価 評価損益
2/3月末 5,755 6,222 467
3/3月末 6,574 8,504 1,929
  • (注1)金銭の信託は、信託財産(約定ベース)のみを対象としているため、上記の帳簿価額は貸借対照表価額とは必ずしも一致しない。
  • (注2)時価は、期末日における市場価格等に基づいている。

10.第136回事業年度(令和2年度)経費決算

第136回事業年度(令和2年度)経費決算(単位:億円)
予算現額
A
決算額
B
剰余額
A-B
前年度比
増減額
銀行券製造費 539 539 15 0
国庫国債事務費 205 196 27 9
給与等 531 513 マイナス9 18
交通通信費 43 32 マイナス8 12
修繕費 23 23 マイナス3 0
一般事務費 534 499 マイナス14 36
合計(固定資産取得費、予備費除く) 1,877 1,802 8 76
うちシステム化関係 304 293 マイナス1 11
固定資産取得費 191 187 マイナス19 4
うち認可対象分 45 43 マイナス5 1
予備費 10 10
総計 2,078 1,988 マイナス11 90
うち認可対象分 1,932 1,845 3 87
  • (注)単位未満四捨五入。

11.業務分野毎の経費(令和2年度)

業務分野毎の経費(令和2年度)(単位:百万円)
分野 経費
前年度比増減 構成比(%)
発券関係業務 85,429 +1,043 42.9
金融政策関係業務 21,347 マイナス1,266 10.7
金融システム関係業務 18,191 マイナス251 9.1
決済システム関係業務 29,331 マイナス445 14.7
国庫・国債・その他政府関係業務 44,726 +1,187 22.5
合計 199,024 +268 100.0
  • (注1)損益計算書上の経費を対象に作成している。なお、計数は単位未満四捨五入としている。
  • (注2)日本銀行が行っている国際金融、調査・研究・統計などの業務や対外的な説明活動、組織運営面の取り組みに関する経費は、上記の各業務分野に幅広く共通して関係するため、各業務分野の経費に按分のうえ含めている。