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日本銀行本店見学 本店の新しい見学コースをご紹介します(2020年6月25日掲載)

日本銀行では、日本銀行の役割や業務を広く知っていただくことを目的として、見学案内を実施しています。本店では、本館(1896年<明治29年>竣工、国指定の重要文化財)の免震化工事や展示リニューアルが完了し、新しい見学コースが完成しました(注)

今回、見学コースについて、二つのコンセプトに基づき、充実を図りました。そのコンセプトおよび新しい見学コースの見どころについて、写真を交えてご紹介します。

写真1

日本銀行本店本館/日本人建築家(辰野金吾)が手掛けた最初の国家的近代建築。1896 年(明治29年)竣工。国指定重要文化財。


  • (注)新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、本店見学を中止することがあります。最新の状況については、本店見学でご確認ください。

大きく変わった見学コース
―本館の魅力を存分に味わう―

辰野金吾/明治・大正期の建築家。英国人ジョサイア・コンドルに学ぶ。日本銀行本店本館のほか、東京駅等の日本を代表する建築物を数多く手掛けた。

一つ目のコンセプトは、本館の魅力を存分に味わっていただくということです。日本銀行本店本館は、「日本近代建築の父」と言われる辰野金吾により、当時の技術と意匠の粋を集めて設計された文化的価値の高い建物です。日本人建築家が手掛けた最初の国家的近代建築である本館について、建物の外観・内観の双方をご覧いただきつつ、建物の魅力やその歴史に関する展示も楽しんでいただけるようにしました(注1)

本館の免震化工事中、見学者の方から「本館の中をもっと見たい」「地下金庫に入ってみたい」とのご要望を多数いただきました。こうした声にお応えし、本館内の見学エリアを拡張して、地下金庫や、かつての営業場・客溜(客用広間)等を新見学コースの中に組み入れました。本館の地下金庫は、関東大震災での被災を免れ、明治期の姿をほぼそのまま現在に残す貴重な空間であり、その当時の白い煉瓦壁(白釉煉瓦)、金庫扉、アスファルトの床が、明治時代の最先端の技術と雰囲気を今に伝えます。また、古典主義建築の美しさを誇る一本石の柱が回廊に連なる中庭や、窓口に明治時代の業務風景(ジオラマ)を配した客用広間「客溜」も、必見です。

  • 写真2

    客溜/明治から昭和まで使用されていた、銀行窓口(写真左側)に面する客用広間。古典主義様式の様々な装飾が施されている。

  • 写真3

    ドーム屋根下の八角室/昭和初期まで重役会議等に使用されていたほか、第15代の結城総裁の時には、総裁室として使用されていた。

  • 写真4

    本館中庭/本館正面は、(1)正面玄関への入口であり、(2)地下金庫への現金搬送ルートでもあった。そのため中庭は障壁を設け、閉鎖的な空間となっている。

  • 写真5

    馬の水飲み場/本館が建築された当時は、馬車が利用されることも珍しくなかった。中庭には、馬を休ませるための水道設備である「馬の水飲み場」が今も残されている。

さらに、見学者の方々からのご要望を踏まえ、本館の建物内で写真撮影できる場所を新たに設けました。1億円(模擬券)の重さ体験は、従来から人気を博していますが、新コースでは、地下金庫内で、明治時代の金庫の煉瓦壁をバックに1億円や金塊(レプリカ)等を持ちながら写真撮影を楽しむことができるようにしました。本館正面玄関を背景に撮影できる中庭とともに、人気の写真撮影スポットになるものと期待しています。

人気の写真撮影スポット

  • 写真6

    1億円の重さ体験/見学者に人気。新コースでは、地下金庫内で、明治時代の金庫の煉瓦壁をバックに1億円(模擬券)や金塊(レプリカ)等を持ちながら写真撮影を楽しむことができる。

  • 写真7

    中庭での写真撮影/本館正面玄関をバックに撮影できる中庭は、人気の写真撮影スポット。エントランスの堅牢な柱が、威風堂々とした印象を演出。

  • (注1)本館の歴史については、『にちぎん』25~28号(2011年春~冬号)で詳述されている。

日本銀行の歴史や業務を知る
―初公開の展示も―

二つ目のコンセプトは、本店見学を通じて、これまで以上に日本銀行の歴史や業務への理解を深めていただくことです。そのために展示を拡充し、2階の展示室では日本銀行の歴史について、1階の展示室では日本銀行の現在の機能と組織について、それぞれ解説するようにしました。

新たな展示もご用意しました。まず、『辰野紀念 日本銀行建築譜』です。これは、関東大震災後の本館復旧工事の際に、建物を実測して描き起こした図面集です。当初の図面は震災で焼失していたことから、設計者である辰野金吾の功績を後世に伝えるため1928年に刊行されました。建築ファンならずとも、威風堂々とした本館の建物を、緻密に作成された立面図、平面図、断面図とともに、ご堪能いただけます。

また、「世界初のお札の自動鑑査機」を初公開します(注2)。世の中に出回った後、日本銀行に戻ってきたお札の真偽、枚数、汚損度を点検する作業を「鑑査」と呼びますが、この作業を世界で最初に機械化したのは日本銀行です。

加えて、現金輸送用貨車「マニ車」の模型も初めてご披露します。マニ車とは、かつて日本銀行が、お札の輸送に使用していた鉄道貨車のことですが、その存在は、実際に使われていた期間中(2004年3月末まで)はヴェールに包まれ、秘中の秘とされていたため、非常に珍しい展示です(注3)

  • (注2)世界初のお札の自動鑑査機の開発は、後年、「世紀の難事業」とまで言われた。『にちぎん』4 号(2005年冬号)に開発メンバーのインタビューを基にした記事が掲載されている。
  • (注3)マニ車については、小樽の歴史を取り上げた『にちぎん』2号(2005年夏号)で紹介されている。
  • 写真8

    展示室(本館建物の歴史)/本館の建設過程や建築の特徴、日本銀行の建築を担った辰野金吾等について当時の写真や図面により紹介。

  • 写真9

    展示室(日本銀行の歴史)/1882年(明治15年)の設立後、日本銀行がどのような役割を果たしてきたかを、当時の写真や資料により紹介。

  • 写真10

    本館の南北中央断面図(『辰野紀念 日本銀行建築譜』より)/左側から順に障壁、中庭、正面玄関、客溜とつながる動線となっている。右側階段室内に、日本のオフィスビルで最も古い乗用エレベーターの昇降路が描かれている。

  • 写真11

    歴代総裁の肖像画/本館2階の廊下には、日本銀行の歴代総裁の肖像画がずらりと並び、歴史の重みを感じさせる。

  • 写真12

    本館地下金庫への扉/重さ25トンのアメリカ製の金庫扉は、見る者を圧倒する。地下金庫を拡張した1932年に設置された。

  • 写真13

    現金輸送用貨車「マニ車」の模型/マニ車の存在は、使用期間中は秘中の秘とされ、名前や移動スケジュールが運行ダイヤに掲載されることはなかった。車体や窓は全て防弾構造になっている。

  • 金座付近の地図

    金座/現在、日本銀行本店のある場所には、江戸時代、「金座」があり、小判等の金貨が造られていた。

  • 写真15

    世界初のお札の自動鑑査機/日本銀行に戻ってきたお札の真偽・枚数・汚損度を点検する機械。1967~1968年に開発し、1969年に使用開始。

  • 写真16

    東日本大震災直後の対応/日本銀行は、震災発生の約15分後に災害対策本部を設置。濡れたお札の引き換え希望にも迅速に対応した。写真は、濡れたお札を乾かして真偽判定等するためにアイロンがけしている時の様子。

  • 写真17

    関東大震災直後の本館/本館は、震災直後の火災により一部損傷したが、倒壊は免れ、震災直後も、日本銀行は一営業日も休まずに業務を継続した。

見て楽しんで学べる見学コース
―インターネットでいつでも簡単に予約可能―

日本銀行の本店見学は、見学希望日の90日前から24時間いつでも、予約サイトで簡単に予約することができます。また、見学エリアが本館の1階と中庭に限られますが、予約不要の当日見学もあります。

本店見学には、小学5年生から高齢者まで幅広い年代の方が日本各地、そして海外からお越しになり、昨年は約1万9千人の方が来訪されました。見学の冒頭に観ていただく日本銀行の紹介ビデオは、(1)日本語(大人用、子供用)、(2)英語、(3)中国語から選択可能であるほか、見学案内も日本語および英語で実施しています。10名以上の大学生や社会人は、一日のうち最後の見学(15:15~16:15)の後に、日本銀行職員によるレクチャー(約30分)をリクエストでき、テーマを(1)日本銀行の政策と業務、(2)金融リテラシーから選択できます。最近、このレクチャーの利用が増えています。

日本銀行の本店見学では、国の重要文化財である本館の建物を見て、1億円(模擬券)の重さ体験や写真撮影を楽しみ、中央銀行の政策や業務等を学ぶことができます。見学は無料です!ぜひ、日本銀行本店に足をお運びください。

  • 写真18

    日本銀行職員によるレクチャー/選択したテーマについて、日本銀行職員がレクチャーします!

  • イメージ画像

    本店見学予約サイト/見学希望日の空き状況をサイト上で確認して予約できる。24時間いつでも予約可能。

INFORMATION 日本銀行本店見学

  1. 予約見学(予約必要)
    1. (1)9:30 ~ 10:30
    2. (2)11:00 ~ 12:00
    3. (3)13:45 ~ 14:45
    4. (4)15:15 ~ 16:15

    予約サイトからお申込みください。
    https://www5.revn.jp/bojtour/
    見学希望日の90日前から予約できます。

  2. 当日見学(予約不要)
    12:45 ~ 13:15
  • 見学日:月曜日~金曜日(ただし、祝日、年末年始<12月29 日~1月4日>を除く)。
  • 見学は無料。
  • 小学5年生以上が参加可能。
  • 本館西門が見学者入口。
  • 日本銀行本店の地図。詳細は以下の通り。

    地下鉄 半蔵門線 三越前駅(B1出口)から徒歩1分
    地下鉄 銀座線 三越前駅(A5出口)から徒歩2分
    地下鉄 東西線 日本橋駅(A1出口)から徒歩6分
    JR 東京駅(日本橋口)から徒歩8分
    JR 神田駅(南口)から徒歩8分
    東京都中央区日本橋本石町2-1-1
    TEL:03-3277-2815(本店見学担当)