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【挨拶】わが国の経済・物価情勢と金融政策佐賀県金融経済懇談会における挨拶要旨

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日本銀行政策委員会審議委員 櫻井 眞
2017年5月25日

1.はじめに

日本銀行の櫻井でございます。本日は、佐賀県の各界を代表する皆さまとの懇談の機会を賜りまして、誠にありがとうございます。また、皆さまには、日ごろより日本銀行佐賀事務所および福岡支店の業務運営に際して様々なご支援を頂いております。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

本日は、皆さまから、当地経済の実情に関するお話や、私どもの政策・業務運営についての忌憚のないご意見を承りたく存じます。まず、私から、国内外の経済動向や日本銀行の政策運営等について、先月公表した「展望レポート」の内容を中心に、私なりの見方も交えつつお話させて頂きます。

2.内外経済の現状と先行き

海外経済

まず、海外経済の動向です。海外経済は、金融危機以降続いた減速傾向にようやく歯止めがかかり、回復に転じつつあります。昨年後半から、世界的に貿易が回復しています。スマートフォンやデータセンター向けなど情報関連分野の需要の高まりや、新興国における在庫調整の進捗が背景にあるようです。また、原油等の資源価格が安定していることも、資源国を中心に経済の下支えに寄与しています。こうしたもとで、企業の景況感は幅広い地域で急速に改善しています(図表1)。先行きも、当面は、海外経済の回復が続きそうです。先月公表されたIMFの世界経済見通しでは、世界経済の成長率は、2016年の+3.1%から、2017年に+3.5%、2018年に+3.6%と、3年振りに伸び率を高めると予想されており、前回見通し(2017年1月時点)からも上方修正されています。

地域別にやや子細にみると、先進国のうち米国は、雇用・所得環境の着実な改善を背景として、家計支出を中心にしっかりとした回復を続けています。金融政策は引き締め方向に転じていますが、利上げペースは緩やかに止まると見込まれており、経済活動を過度に抑制することはないものと思われます。新政権の経済政策についても、楽観的な見方は幾分後退していますが、時期は後ずれするものの拡張的な財政政策が施行されるとの見方が引き続き多いように思います。こうしたもとで、当面は、内需を中心にしっかりとした成長が続き、世界経済の回復をけん引することが期待されます。欧州も、家計部門を中心に緩やかな成長が続いています。英国のEU離脱交渉や主要国の選挙等の政治情勢、金融セクターを含む債務問題等を巡る不透明感は根強く、今後も経済の重石となると考えられますが、基調としては緩やかな成長を続ける可能性が高いと思われます。

新興国では、中国は、引き続き安定成長を続けています。過剰設備の調整等が下押し圧力になると思われますが、当局が財政・金融政策を機動的に運営するもとで、今後も、総じてみれば安定した成長経路を辿ると予想されます。他の新興国では、アジアの多くの国で、このところ輸出がはっきりと増加しているほか、資源価格の底打ちに伴い、ロシア、ブラジル等の資源国でも貿易収支やマインド指標の改善等、前向きな動きがみられています。先行きも、先進国の景気回復の波及や各国の景気刺激策の効果などに支えられて、緩やかに成長率を高めていくことが見込まれます。

もちろん、こうした先行きの見方には、不確実性が伴います。前述の通り、米国の経済政策運営や英国のEU離脱交渉、欧州主要国の選挙等を巡る不透明感は根強いように思います。足もとは、経済のファンダメンタルズが良いので、極端にリスク回避的な動きは比較的生じにくいように思います。米国の大統領選挙の結果に対しても、市場は事前の予想に反して好意的な反応を示しました。しかし、長期的には、こうした不透明感が一段と高まれば、実体経済に影響が及ぶことは避けられないでしょう。特に、不透明感の背後に垣間見える保護主義的な動きには注意が必要だと思います。過去数十年にわたり世界経済の成長をけん引してきたのは、技術革新を起点とする貿易と直接投資の拡大でした。そして現代においては、既にグローバルなレベルで複雑なサプライチェーンが確立されています。今後、保護主義的な動きが強まり、貿易や直接投資を抑制し、既存のサプライチェーンの再構築を迫られることになると、世界経済は大きな混乱を来し、またその主要な推進力を失うことになるでしょう。世界経済が今後も長期的に安定した成長を続けるためには、貿易と直接投資の自由度が確保されることは必要条件であるように思います。

国内経済

次に、国内経済の動向です。わが国の景気は、海外経済が回復するもとで、緩やかな拡大に転じつつあります。成長率は、2016年度通期で+1.3%と、0%台後半と考えられる潜在成長率を上回って推移しており、需給ギャップはプラス圏にはっきりと浮上してきています(図表2)。先行きは、海外経済の回復が続くもとで、政府の経済対策の執行が進捗し、緩和的な金融環境との相乗効果も強まることから、当面、緩やかな景気の拡大が続くと思われます。4月に公表した日本銀行の展望レポートでは、成長率の中心的な見通しとして2017年度:+1.6%、2018年度:+1.3%を見込んでいます(図表3)。潜在成長率を上回る高めの成長が続くもとで、需給ギャップもプラス幅を着実に拡大していくものと思われます。

支出項目別の動きをやや子細にみると、昨年後半以降、海外経済の回復に連れて、輸出の増勢が一段と明確になっています。鈍めの動きを続けていた新興国向けも、このところアジアを中心に、電子部品や資本財の輸出がはっきりと増えています(図表4)。今後も、海外経済が緩やかに成長率を高めるもとで、輸出は緩やかな増加を続けることが見込まれます。

企業収益は、内外需要の増加に加え、昨年末以降の円安傾向にも支えられ、既往最高水準にあります。そうしたもとで、企業の景況感も着実に改善しています。3月短観では、全産業全規模ベースの業況判断DIが3期連続で改善し、消費増税直前の2014年3月以来の水準となりました(図表5)。先行きも、海外経済の改善や経済対策の効果を背景に内外需要が増加するもとで、着実な増益傾向をたどるとみられます。

設備投資は、企業収益が改善する中で、緩やかな増加基調にあります。3月短観では、GDPの概念に近い「全産業全規模+金融機関」のソフトウェア・研究開発を含む設備投資計画(除く土地投資)が2016年度に前年比+1.3%の増加となった後、2017年度も同+1.9%と、過去の平均(3月調査時点の翌年度計画値<2004~2015年度>:同-0.9%)をはっきりと上回っています(図表6)。先行きも、企業収益の改善が続くもとで、緩和的な金融環境と政府の経済対策の相乗効果に支えられながら、緩やかな増加を続けることが見込まれます。

労働需給は一段とタイト化しており、有効求人倍率は1.45倍とバブル期のピーク(1.46倍)に近づいています。完全失業率は2.8%とほぼ完全雇用の状態にあります。こうしたもとで、賃金は緩やかながら増加を続けています。春闘では、多くの企業で4年連続のベースアップが実現する見通しにあります(図表7)。上げ幅は、概ね前年並みではありますが、人手不足感の強い中小企業で伸びが目立つなど、賃金の改善の裾野に広がりがみられています。中小企業は雇用者に占めるウェイトが高く、今後雇用者全体でみても賃金の伸びが高まることが期待されます。

個人消費は、2014年の消費増税以降伸び悩んでいましたが、足もとでは雇用・所得環境の改善に加え、既往の株高による資産効果もあって、底堅く推移しています(図表8)。今後も、雇用・所得環境の改善が続くもとで、徐々に底堅さを強めていくことが見込まれます。

先行きの国内経済について、一部には、労働需給のタイト化により成長余地が限られるとの指摘もありますが、個人的にはそうした見方には必ずしも賛同しません。足もと、人手不足を理由に、不採算店舗の閉鎖や営業時間の短縮、サービスの受注抑制等の動きがみられています。こうした企業の取り組みは、成長を諦めるものではなく、労働力のより効率的な活用を目指すものだと思います。また一部には、セルフレジの導入など、効率化や省力化を企図した投資に踏み切る動きもみられています。労働需給のタイト化を契機に、こうした企業の生産性向上に向けた取り組みが促されることは、むしろ長い目でみれば経済成長にとって望ましいことのようにも思われます。歴史的にみても、労働力の問題は経済成長を考えるうえで致命的とまではいえません。過去の経済成長において労働力の増加は主たる要因ではなく、その大半は生産性の向上で説明されます。また、生産性の向上を通じた持続的な賃金の上昇は、家計の前向きな支出行動を促すことで、安定した物価上昇にもつながり得るものだと思います。この点、金融政策運営の観点からも、こうした企業の取り組みを前向きに捉えています。

物価情勢

消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、このところ0%程度で推移しています(図表9)。石油製品価格が上昇に転じているものの、家賃や公共料金のマイナス寄与が続いています。また、携帯電話の本体価格や通信料の引き下げも物価の下押しに寄与しています。

需給ギャップや企業収益の改善との対比では、このところの物価や賃金の伸びはやや物足りない印象があります。背景として様々な要因が考えられますが、やはり過去数十年にわたり物価上昇率がごく低位に安定していた日本においては、人々が毎年ある程度物価が上昇していくという状態をイメージし難いことがあるように思います。最近、一部のサービス業等の値上げのニュースが、新聞やテレビで大々的に報道されています。こうした反応をみると、日本では、依然として値上げはどちらかと言えば例外的なことであり、当然のこととして受け入れるような状況にはないことを実感します。また、日本経済の潜在的な成長力等にかかる不安が、家計の節約志向や企業の慎重な賃金設定スタンスを強めている側面もあるように思います。この点については後述します。

もっとも、先行きは、景気の緩やかな拡大が続くもとで、さらに物価の上昇圧力が強まるものと思われます。今後、需給ギャップは、輸出・生産の増加による資本稼働率の改善や、経済対策の効果の顕在化に伴う労働需給のタイト化により、プラス幅を一段と拡大していくことが見込まれます。既往のエネルギー価格の上昇や為替円安等の影響も伴いながら現実の物価上昇率が高まれば、人々の物価にかかる予想も次第に変化してくるものと思われます。また、日本銀行が「物価安定の目標」の実現に強くコミットし、金融緩和を推進していくことも、人々の物価にかかる予想の引き上げに寄与すると考えられます。こうしたもとで、物価は次第に明確な上昇基調に転じていくものと思われます。日本銀行の展望レポートでは、中心的な見通しとして2017年度:+1.4%、2018年度:+1.7%と着実に伸びを高めていく姿を見込んでいます(前掲図表3)。私自身も、こうした見通しに違和感はなく、2%の物価安定の目標達成に向けたモメンタムは維持されていると評価しています。

3.金融政策

日本銀行は、昨年9月に金融緩和政策を強化するための新たな枠組みとして「オーバーシュート型コミットメント」と「イールドカーブ・コントロール」の2つの要素からなる「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入しました(図表10)。

「オーバーシュート型コミットメント」は、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比の実績値が安定的に2%を超えるまで日本銀行がマネタリーベースの拡大方針を継続することにコミットするものです。金融政策の効果は、一定のラグを伴って実体経済に波及します。そのため、一般に、中央銀行は先行きの経済・物価情勢を見通しながら、フォワード・ルッキングに政策運営を行います。この点、「オーバーシュート型コミットメント」は、実績値を基準とする点で、極めて強いコミットメントといえます。先ほど申し上げたように、日本では、過去の経験から、先行きも物価はそれほど上がらないとの見方が根強いように思います。こうしたもとで、「物価安定の目標」の実現に対する人々の信認を高め、物価にかかる予想の引き上げに取り組むためには、このような強力なコミットメントが必要だと考えています。

「イールドカーブ・コントロール」では、2%の「物価安定の目標」に照らして最適と考えられる長短金利の形成を促します。現状は、短期の政策金利を-0.1%、10年物国債金利の操作目標を0%程度としています。また、金利の操作を行うに当たり、国債の買入れ額にも「めど」を設けており、その金額は、現状、日本銀行の国債保有残高の年間増加額で「約80兆円」としています。金利の操作と国債の買入れは表裏一体の関係にあります。この点、買入れ額はめどであり、金利の操作目標は明確に示されていることから、金利の操作に主眼が置かれているものと考えられますが、引き続き、量・金利の両面で金融緩和を続けていくことには変わりはありません。

「イールドカーブ・コントロール」の導入により、金融仲介機能への影響等にも配意したより柔軟な政策運営が可能となり、政策の持続性も高まったように思います。また、副次的な効果として、政策の効果がより理解されやすくなったと考えています。マネタリーベースを操作目標としていた以前の政策は、同様に金利を押し下げる効果を持ちますが、市場関係者以外には馴染みが薄かったのではないでしょうか。直接、長期金利の操作目標を示す「イールドカーブ・コントロール」の方が、幅広い経済主体に対して、緩和的な金融環境を強くアピールできると思います。この点、米国の大統領選挙以降、世界的に長期金利が上昇する局面において、日本の長期金利が目標水準にしっかりと維持されたことは、わが国の金融政策の効果を印象付ける良いきっかけになったと考えています。

これまで多くの中央銀行は短期金利を金融政策の操作目標としてきました。長期金利の操作は新たな挑戦であり、その導入に当たっては一定の不確実性を孕んでいたように思います。しかし、枠組みの導入以降、これまでのところ、大きな問題なく長期金利を目標水準に維持することができています。今後も、日々の市場の状況に応じた丁寧なオペレーションと入念なコミュニケーションを通じて、経験を蓄積しながら慎重な政策運営を行うことが重要だと考えています。

先行きも、2%の「物価安定の目標」達成に向けたモメンタムを維持するために適切と考えられるイールドカーブの形成を促していきます。市場の一部では、海外金利が上昇した際に、日本銀行が、近い将来、長期金利操作目標の引き上げを検討するとの見方も聞かれました。しかしながら、足もとの物価の伸びはまだ緩やかで、海外経済を巡る不確実性が根強い状況も踏まえると、当面は、現行の枠組みのもとで、粘り強く金融緩和を続け、各経済主体の取り組みをサポートしていくことが肝要だと考えています。

4.日本経済の課題

足もとの景気は着実に改善しています。一方で、物価や賃金の伸びは相対的に緩やかです。背景として様々な要因が考えられますが、一つには、前述したように家計や企業が抱える将来への不安があるように思います。家計は、将来の恒常的な所得が上向くとの確信が持てない中で節約志向を維持し、また企業は将来の収益環境の悪化に備えて下方硬直性のある賃金の引き上げ――特にベア――に慎重になっている側面があるように思います(図表11、12)。例えば、少子高齢化に伴う日本経済の成長力や年金等の社会保障制度の持続性にかかる疑念、非正規社員の相対的に不利な待遇、また足もとでは、世界的な保護主義傾向の強まりなどが、将来不安を高める一因となっている可能性があります。

こうした前提に立つと、どのような政策対応が求められるでしょうか。繰り返しになりますが、足もとの景気は良く、当面は需給ギャップも着実に改善していくことが見込まれます。こうしたもとで、さらに短期的な需要を無理に押し上げる政策は必要ないように思います。むしろ、景気の振幅を増すことの弊害(例えば効率的な資源配分の阻害)が大きいのではないでしょうか。我々が目指すべきゴールは、「物価安定の目標」を安定的に達成し、そのもとで持続的な経済成長を実現することである点を忘れてはいけないと思います。無理に短期的な需要を喚起して2%の物価上昇を実現しても、それを安定的に持続することはできません。

人々の将来不安の原因が、先に挙げたようなより長期的な課題にあるとすれば、地道ではありますが、そうした課題の一つ一つに真摯に対処していくほかないように思います。例えば、少子高齢化のもとで成長力を高めていくためには、生産性向上に向けた企業の取り組みやイノベーションを政策面からサポートしていくことが重要だと思います。もちろん、女性や高齢者が働きやすい環境の整備等、労働力の拡充に向けた取り組みも引き続き進められるべきでしょう。社会保障制度にかかる信任を高めるためには、財政の健全性確保に取り組むことも必要です。非正規社員の待遇改善を含む政府の「働き方改革」は大変重要な政策課題だと思います。また、自由貿易の重要性は国際社会で広く共有されていますが、今後仮に保護主義的な動きが強まるようであれば、改めて、国際的な場で自由な貿易と直接投資の重要性について確認する必要があるでしょう。

こうした長期的な課題への対処には時間がかかり、また時として痛みを伴います。そのため、景気が悪化する局面では、対応が一段と難しくなります。足もとの景気は良いですが、景気には波があります。当然ながら、潜在成長率を上回る成長を永遠に続けることはできません。将来、景気が悪化する前に、長期的な課題にしっかりと取り組むことが重要だと思います。そうした取り組みは、長期的な経済の安定性を高めるとともに、家計や企業の将来不安を取り除くことで、結果的に、足もとの物価や賃金の引き上げにも寄与するものと思われます。

5.おわりに ―― 佐賀県経済について ――

最後に、佐賀県経済について触れたいと思います。

佐賀県は、佐賀平野における豊かな農業や、有明海と玄界灘という多様な自然環境を生かした漁業・養殖業が古くから栄えていました。文化面でも、日本の陶磁器発祥の地として、昨年創業400年を迎えた有田焼などが今でも当地の主要産業となっているほか、吉野ヶ里遺跡等の歴史の痕跡や武雄・嬉野といった温泉観光地も多くあります。

わが国の近代化の過程でも、佐賀県は日本初の鉄製大砲の鋳造や実用蒸気船の建造といった産業面で大きな役割を果たしましたが、こうした進取の気風は今日の特色ある地元製造業に受け継がれていると思います。最近では、自動車や電子部品関連の製造業も集積し、さらなる進歩を遂げております。

第三次産業でも、最近のネット通販等の増加を背景として、交通アクセスの良い鳥栖市を中心に物流拠点の集積が一段と進んでおり、昨年発生した熊本地震の際には、全国からの支援物資の物流基地の一翼を担ったと聞いております。

もとより、佐賀県においても高齢化や人口減少は進んでいますが、これに対応するための産業振興策も多く打ち出されています。「佐賀牛」の輸出振興や佐賀のり、ハウスみかん等のブランド化による第一次産業の振興、そして県北部を化粧品産業の集積地にしようという今までにない「唐津コスメティック構想」にも取り組まれています。

人口減少へのもう一つの対応として交流人口の拡大にも取り組まれています。当地では毎年80万人以上が訪れるアジア最大規模の「バルーンフェスタ」が開催されているほか、最近では、海外の映像作品とのコラボといった関係者のご努力と佐賀空港への国際線LCCの就航・増便が相まって、外国人観光客が大幅に増加しています。

当地では昨年、「唐津くんち」がユネスコ無形文化遺産に登録され、来年の「明治150年」に向けては世界文化遺産の「三重津海軍所跡」の活用が期待されるなど、さらなる交流人口拡大の余地が広がっています。また、西九州自動車道や九州新幹線西九州ルートといったインフラ面の整備も進んでおり、今後の産業振興や交流人口の拡大に活用していくことが期待されます。

こうした当地の皆様の取り組みが大きな成果となって、佐賀県経済がさらなる発展を遂げることを祈念いたしまして、結びの言葉とさせて頂きます。

ご清聴ありがとうございました。