公表資料・広報活動

ホーム > 公表資料・広報活動 > 公表資料 1997年 > G10電子マネー報告書公表について

G10電子マネー報告書公表について

1997年 5月 8日
日本銀行

ご利用上の注意

以下には、日本銀行からの解説文および目次のみを掲載しています。

報告書の日本銀行仮訳は、こちらから入手できます (ron9705a.lzh 46KB[MS-Word])。

 このほどG10(主要10か国蔵相・中央銀行総裁会議)による電子マネーに関する報告書が公表されましたので、その仮訳を掲載致します。

 本件の背景について若干述べますと、昨年6月のリヨン・サミットにおいて、「小口電子決済に関する近年の技術進歩のインプリケーションを共同調査し、1年間で最大限の成果を得るよう努力すべき」との目標設定がなされたことを受け、G10のもとに各国金融当局・中銀メンバーから成る作業グループが組成されました(わが国からは、大蔵省と日本銀行が参加)。本報告書は、同作業グループが昨年11月以降の4回にわたる議論を踏まえて作成し、4月28日にG10蔵相・中銀総裁の了承を得、公表が決定されたものです。

 本報告書の検討項目は、電子マネーに関わる「消費者問題」、「法の執行」、「監督上の問題」、「クロスボーダー取引の問題」の4点です。このうち、「監督上の問題」については、各国固有の事情を踏まえつつ、報告書では複数の監督・規制アプローチを記述する形でバランスを取っています。一方、消費者問題については、(1)現在多くの国では、紛失・不正使用・支払不能などのリスクに対して、新たな包括的法整備を行うよりも、既存の法制度を活用するアプローチが取られていること、(2)消費者保護政策は、技術革新に歩調を合わせて整備されていくとみられること、を確認しています。

 また、報告書では、上記検討項目に関連して消費者、電子マネー提供者、当局が注意を払うであろう重要な論点として、(1)個々の電子マネー・プロダクトの内容についてのディスクロージャー、(2)発行体の財務健全性、(3)技術面での安全性、(4)電子マネーが犯罪行為に用いられるリスク、の4点を指摘しています。

 なお、今後の活動については、BIS・支払決済システム委員会(CPSS)、同・バーゼル銀行監督委員会、マネー・ロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)、経済協力開発機構(OECD)などの場における検討を見守っていくことが先決で、現時点では新たに正式な国際協力の仕組みを設立する必要はない、としていますが、将来、電子マネーについて更に経験が積まれれば、今回と同様のアプローチで検討することもあり得る、と結んでいます。

 報告書原文(英文、40ページ)がご入用の場合は、日本銀行信用機構局決済システム課(電話 3279-1111 内線 2908)までお知らせ下さい。


目次

  • 第I章 はじめに
    • 報告書の背景
    • 電子マネーの背景
    • 一般的な政策目標
  • 第II章 消費者問題
    • はじめに
    • 電子マネーが惹起する消費者の潜在的リスク
    • 民間部門における消費者リスクへの対処方法
    • 消費者保護のための潜在的政策アプローチ
  • 第III章 法の執行
    • はじめに
    • 電子マネーに関する潜在的犯罪行為
    • 犯罪への利用可能性に影響を及ぼす電子マネーの特徴
    • 規制・執行の体制
  • 第IV章 監督問題
    • はじめに
    • 電子マネー提供者にとってのリスク
    • 民間部門のリスク対処方法
    • 考えうる監督アプローチ
  • 第V章 クロスボーダー問題
    • 潜在的なクロスボーダーの問題点
    • クロスボーダー問題に対する政策アプローチ
  • 第VI章 要約と結論
  • 別添1 G-10諸国における電子マネー関連政策
  • 別添2 参考文献
  • 別添3 電子マネーに関する作業部会メンバー

以上