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ジョイント・フォーラムによる市中協議ペーパーの公表について

(日本銀行仮訳)

1999年 7月 9日
ジョイント・フォーラム
(バーゼル銀行監督委員会)
(証券監督者国際機構)
(保険監督者国際機構)

日本銀行から

 以下にはプレス・ステートメントを掲載しています。市中協議ペーパーは、こちら(bis9907a.pdf 103KB)から入手できます。

プレス・ステートメント

 バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)、証券監督者国際機構(IOSCO)および保険監督者国際機構(IAIS)は、ジョイント・フォーラムが作成した、市中協議ペーパーを公表する。これらのペーパーは、銀行、証券および保険業の監督者が、金融コングロマリットの監督において、規制上および監督上の手続を通じ、1) グループ内取引・エクスポージャー(intra-group transactions and exposures <ITEs>;以下、内部取引等)、および、2)リスク集中(risk concentrations <RCs>)、の健全な管理および統制を確実にするための原則を定めている。

 内部取引等がコングロマリット内における法人間におけるリスク・エクスポージャーを示すものである一方、リスク集中は、コングロマリット内の全法人に跨るリスク・エクスポージャーを示している。

 ジョイント・フォーラムは、内部取引等とリスク集中には商業上の合理的な理由があることを認識している。内部取引等はコングロマリットの異なる部分の間で相乗効果をもたらすことができ、それにより費用の効率化と利益の極大化につなげることができる。リスク集中は、コングロマリットの単一の所有の下で事業系統を合同させることにより、幅広い分散化の利益をもたらす。しかしながら、内部取引等もリスク集中も、ともに、コングロマリットにおける健全なリスク管理に関する問題を提起し、健全な実務が行われることを確実にするための、監督者の役割が発生する。このため、監督者は以下のことを行うべきである。

  • コングロマリットが内部取引等とリスク集中に関して、十分なリスク管理プロセスを持つよう手段を講ずること
  • 重大な内部取引等とリスク集中を適時に監視すること
  • 内部取引等とリスク集中について、パブリック・ディスクロージャーを促すこと
  • 他の監督者と緊密に連絡をとり、内部取引等およびリスク集中に関する互いの懸念を理解し、適切な措置について調整すること
  • 監督当局の規制下にある金融機関に対して悪影響を与えると思われる重大な内部取引等やリスク集中について、効果的かつ適切に対応すること

 提案されているアプローチは多くの点で両者間で並列的であるが、大きな相違もある。最も顕著な相違は、内部取引等はコングロマリット内における一連の二者間関係を構成しているため、かなりの程度において各法人レベルで監視および制御が可能だという点である。しかしながら、リスク集中は、コングロマリット全体に亘るリスク・エクスポージャーの複合と相互作用を反映しており、グループ全体に対するアプローチが必須となる。

 ペーパーでは、ジョイント・フォーラムに代表を出している国における監督上の実務と、主要な国際的金融コングロマリット10先が内部取引等とリスク集中に関係して行っている実務について、ジョイント・フォーラムが行った調査によって明らかとなったことについても整理している。

 バーゼル委、IOSCOおよびIAISは、1999年9月30日まで、ペーパーに対する書面でのコメントを歓迎する。コメントは以下にある母体組織の事務局長のうち、いずれかを宛先とされたい。

Ms. Danièle Nouy, Secretary General
Basel Committee on Banking Supervision
c/o Bank for International Settlements
Centralbahnplatz 2
4002 Basel, Switzerland
(Fax: 41 61 280 9100)

Mr. Knut Hohlfeld, Secretary General
International Association of Insurance Supervisors
c/o Bank for International Settlements
Centralbahnplatz 2
4002 Basel, Switzerland
(Fax: 41 61 280 9151)

Mr. Peter Clark, Secretary General
International Organization of Securities Commissions
800 Square Victoria
Montreal, Quebec, Canada
(Fax: 514 875 2669)

 受け取ったコメントは、ペーパーを完成させ、それらで述べられた諸原則を実施する際に、考慮される予定である。

 ペーパーは、以下のウェブサイトにおいて入手可能である:BIS (http://www.bis.org)(外部サイトへのリンク); IOSCO (http://www.iosco.org) (外部サイトへのリンク)およびIAIS (http://www.iaisweb.org) (外部サイトへのリンク)1

 ジョイント・フォーラムに関する基礎情報は、別添の解説ノートに整理されている。

  1. IAISのウェブサイトは1999年7月14日からの稼働となることに注意。

解説ノート

ジョイント・フォーラムに関する基礎情報

 ジョイント・フォーラム(旧名称:金融コングロマリットに関するジョイント・フォーラム)は、金融コングロマリットに関する監督上の諸問題を検討していた前身のグループである「三者会合」の作業を前進させるために、1996年の初めにバーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)、証券監督者国際機構(IOSCO)および保険監督者国際機構(IAIS)により、設立された。ジョイント・フォーラムは、各監督分野を代表する、各々同数の銀行、保険、証券の上席監督者から構成されている。ジョイント・フォーラムには、オーストラリア、ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、スペイン、スウェーデン、スイス、英国および米国の13カ国の代表が参加している。また、オブザーバーとしてEU委員会が参加している。ジョイント・フォーラムの議長は、オーストラリア証券取引投資委員会のMr Alan Cameron AM委員長である。

 金融コングロマリットの出現が広範化しつつあること、および金融各分野における企業活動の区分が不鮮明化しつつあることにより、監督の手法およびアプローチをより効果的にするための協調の必要性が高まっている。ジョイント・フォーラムは、この必要性に対応するために、監督者の国際的コミュニティが努力を行ううえでの中心となってきた。ジョイント・フォーラムは、コングロマリットの監督に関する最も重要な問題のうちのいくつかに対処するための諸原則および監督技術の形成において、重要な進展をもたらした。この作業は、1999年2月に公表されたジョイント・フォーラムの以下のペーパーに反映されている 2

  • 「自己資本の充実度に関する諸原則」
  • 「自己資本の充実度に関する諸原則の補論」
  • 「経営陣の適格性(Fit and Proper)についての諸原則」
  • 「監督上の情報交換に関する枠組」
  • 「監督上の情報交換に関する諸原則」
  • 「監督上の情報交換のためのコーディネーター」
  • 「監督者に対するクエスチョネア」

 バーゼル委、IOSCO専門委員会、およびIAISは、これらのペーパーを支持し、それぞれの機関の構成員がこれらにおいて述べられている諸原則を実施することを促している。

  1. 2これらの文書は、以下のウェブサイトにおいて入手可能である:
    BIS (http://www.bis.org)(外部サイトへのリンク); IOSCO (http://www.iosco.org)(外部サイトへのリンク)。また、1999年7月14日より、IAISのウェブサイト(http://www.iaisweb.org)(外部サイトへのリンク)においても入手可能となる予定である。