銀行券の偽造防止技術について― 一万円券(福沢諭吉)・五千円券(新渡戸稲造)・千円券(夏目漱石)―
2012年12月3日
日本銀行
一万円券(福沢諭吉)
- 寸法:76×160mm
- 発行開始日:昭和59(1984)年11月1日
- 発行停止日:平成19(2007)年4月2日
表
裏
五千円券(新渡戸稲造)
- 寸法:76×155mm
- 発行開始日:昭和59(1984)年11月1日
- 発行停止日:平成19(2007)年4月2日
表
裏
千円券(夏目漱石)
- 寸法:76×150mm
- 発行開始日:昭和59(1984)年11月1日
- 発行停止日:平成19(2007)年4月2日
表
裏
(1)すかし
「すかし」は紙の厚さを変えることによって作ります。日本のお札の「すかし」は固有の技術を用いた精巧なものです。「すかし」で目の不自由な方のための識別マークも施されています。
一万円券(福沢諭吉)
すかし
識別マーク
五千円券(新渡戸稲造)
すかし
識別マーク
千円券(夏目漱石)
すかし
識別マーク
(2)超細密画線
お札の図柄はとても細密に描かれています。このように細密な線は、カラーコピー機や通常の印刷などでは再現しにくいものです。
(3)凹版印刷
金額部分などの漢字や肖像画は、インキがお札の表面に盛り上がるように印刷されています。お札の表面を触ってみると、ざらざらしているのがわかります。
(4)マイクロ文字
記番号が褐色または暗緑色のお札には、虫メガネなどで見ると「NIPPON GINKO」と小さな文字が印刷されているのがわかります。これもカラーコピー機等では再現しにくいものです。
(5)特殊発光インキ
記番号が褐色または暗緑色のお札では、お札の表にある印章に紫外線をあてると、オレンジ色に光ります。この印章には(日本銀行の)「総裁の印」と篆書体(てんしょたい)で書いてあります。