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国債決済のRTGS化に関する追加措置等の実施スケジュールについて

2001年 4月24日
日本銀行

日本銀行当座預金決済および国債決済については、本年初の即時グロス決済化(RTGS<Real Time Gross Settlement>化)の実施後4か月の間、支障なく円滑な決済が続いており、スムーズにRTGSに移行できたものと判断されます。今回のRTGS化に伴い、わが国決済システムにおけるシステミック・リスクが大きく削減されたものと考えています。

日本銀行は、こうした状況を踏まえて、さらにRTGS化の趣旨を徹底する観点から、本年初の段階では見送ったものの早期にRTGS化を実現することとしていた一部の国債決済に関する案件の実施スケジュールを以下のとおり固めましたので、お知らせします。

このほか、RTGS下で一層安全かつ効率的な決済を実現するための施策も講じることとしておりますので、その概要および実施スケジュールを、あわせてお知らせします。

なお、各案件の詳細については、検討が終了次第、取引先金融機関等に逐次連絡していく予定です。

1.国債決済のRTGS化

本年初以降も「一般処理(午後3時)」の扱いとしている一部の国債決済については、今後以下のスケジュールに沿って、検討、システム開発等の準備作業を進め、RTGS化を実現していく予定です。

(1)国債発行・払込においてオンラインにより資金の払込を行う場合の国債取引

平成14年央を目途にRTGS化を実現する予定です。

(2)日本銀行が保護預りを行う外国中央銀行等による国債取引

以下の2段階によりRTGS化を進めることとしています。

(a)外国中央銀行等が振決国債を引渡す取引(当日中に受入れた振決国債を引渡す取引1を除く)

平成13年中を目途にRTGS化を実現する予定です。

(b)外国中央銀行等からの保護預りにかかるその他の国債取引(外国中央銀行等が振決国債を受入れる取引、当日中に受入れた振決国債を引渡す取引等)

上記(a)実施後の極力早い時期にRTGS化を実現する方向で、外国中央銀行等の預り金にかかる資金決済のRTGS化とあわせて検討中です。1 外国中央銀行等が当日中に受入れる国債を引渡す取引については、従来同様、「一般処理(午後3時)」により決済されることとなります。

(3)オぺ等の対市中国債取引

オペ等の対市中国債取引については、(i)短期国債現先オペにかかる全ての取引、(ii)国債借入(レポ)オペや財政融資資金・国債整理基金の対市中国債売買のうち、日本銀行や財政融資資金・国債整理基金が国債の渡し方となる取引について、本年初からRTGS化を実施済みです。

その他の取引については、現状「一般処理(午後3時)」の扱いとなっていますが、これらについても、今後、以下の2段階によりRTGS化を進めることとしています。

(a)条件付取引(国債借入(レポ)オペ、財政融資資金による対市中条件付売買のうち、日本銀行や財政融資資金が国債の受け方となる取引)

平成14年中を目途にRTGS化を実現する予定です。

(b)その他の取引(国債買入オペおよび短期国債売買オペにかかる全ての取引ならびに財政融資資金・国債整理基金による対市中国債売買のうち財政融資資金・国債整理基金が国債の受け方となる取引)

上記(a)実施後の極力早い時期にRTGS化を実現する方向で検討中です。

2.CPU接続先の拡大

日本銀行は、本年1月のRTGS化を機に、コンピュータ接続(以下、「CPU接続」といいます。)の対象業務を、従来の外国為替円決済制度関係事務に加え日本銀行当座勘定取引および国債関係事務まで拡大し、36の取引先金融機関等との間でCPU接続を行っています。

日本銀行では、今後も、当座預金決済および国債決済を一層効率的にする観点から、希望先を対象に、CPU接続の拡大を順次行っていく方針です。

具体的には、現在、10先強の金融機関等から新たなCPU接続の利用希望が寄せられており、平成13年中の利用開始に向けて対応を進めています。また、その他の金融機関等からの利用希望についても随時受付けていく予定です。

3.国債振替決済制度における利払口振替期間の短縮

なお、日本銀行では、国債振替決済制度における利払口振替期間について、国債の利払日における振替決済事務の集中や、利払口振替期間中の国債の未決済残高累増を回避する観点に立ち、本年8月20日以降の利子支払期にかかる利払口振替期間より、現行の5営業日を1営業日に短縮することとしています(本年4月4日公表「国債振替決済制度における利払口振替期間の短縮について」ご参照)。

以上