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金融マクロ計量モデル(FMM)の概要と近年の改良点<2020年3月版>

2020年3月25日
日本銀行金融機構局

要旨

日本銀行は、2011年に「金融マクロ計量モデル(FMM: Financial Macro-econometric Model)」を開発した。FMMは、わが国金融機関のストレス耐性を包括的・定量的に分析するマクロ・ストレステストに活用しており、その結果を年2回の「金融システムレポート」で公表している。FMMには、金融システムの安定性を評価するうえで重要な問題意識や、金融面のショックの波及経路を適切にマクロ・ストレステストに取り込む観点から、継続的に改良が加えられている。最近では、FMMを用いたマクロ・ストレステスト結果を、日本銀行の考査・モニタリングにおける個別金融機関との対話や、金融庁と共同で実施する一斉ストレステストにおける比較検証など、新たな分野に活用する試みも行われている。

本稿は、FMMの基本的な枠組みやそれを用いたマクロ・ストレステスト結果の見方を紹介したうえで、モデル面における近年の主な改良や拡張について解説する。具体的には、(1)非線形性を考慮した貸出関数の改良、(2)高粒度データを活用した信用コストモデルの精緻化、(3)金融機関収益の中長期シミュレーションと将来時点のストレステスト、(4)益出し余力の考慮など有価証券投資面のモデル精緻化、(5)ストレス時の外貨調達コスト上昇効果の取り込み、について、見直しの背景や問題意識も含めて説明する。最後に、FMM利用上の留意点や今後の課題について述べる。

日本銀行から

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照会先

金融機構局金融システム調査課

E-mail : post.bsd1@boj.or.jp