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デジタル通貨に関連する情報技術の標準化

2021年5月25日
日本銀行決済機構局

要旨

金融サービスの分野では、銀行の預金・融資・振込や証券会社の有価証券売買の仲介等の金融取引を円滑に行うため、取引情報を伝送するメッセージフォーマットや付番・コード体系、暗号化方式等の情報セキュリティ技術といった様々な標準化の取り組みが行われてきている。

こうした標準化は、(1)金融取引を処理するシステム間の相互運用性の確保や、(2)システムに対する信頼性の確保を通じて、金融機関の事務効率化や顧客の安全性・利便性の向上に寄与してきている。現代の金融サービスが高度な情報技術に支えられる中にあって、(3)先進技術に関する専門的知見を集約・活用する手段として、国際的な標準化活動に民間事業者や専門家など国内関係者が参画することの重要性も増している。

資金決済の世界では、従来からの銀行等による振込・送金のほか、近年は、資金移動業者による多様な資金移動サービスも提供されている。さらに最近では、ブロックチェーンや分散型台帳技術を用いたステーブルコインなど、民間主体が発行する新たなデジタル通貨の可能性を模索する動きもみられる。こうした新たなデジタル通貨を検討していくうえでも、(1)相互運用性の確保、(2)信頼性の確保、(3)専門的知見の集約・活用手段という標準化の意義は大きく、既存の金融サービス分野の国際標準は参考になる。

中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)においても、デジタル通貨における標準化の意義が当てはまる点は多い。日本銀行では、CBDCの検討を進めるに当たって、中央銀行間の強固なネットワークを活かすとともに、民間の事業者や専門家など、幅広い関係者との協力・連携が必要であると認識している。CBDCを巡る国際標準化の分野でも国内関係者としっかり連携していきたいと考えている。

日本銀行から

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照会先

決済機構局決済システム課

E-mail : post.pr@boj.or.jp