地域経済報告―さくらレポート―(2021年1月)*
- 本報告は、本日開催の支店長会議に向けて収集された情報をもとに、支店等地域経済担当部署からの報告を集約したものである。
2021年1月14日
日本銀行
目次
- II.地域別金融経済概況
- 参考計表
I.各地域の景気判断の概要
(1)各地域の景気の総括判断
各地域の景気の総括判断をみると、多くの地域で新型コロナウイルス感染症の影響から「厳しい状態にある」としつつも、「持ち直しの動きがみられている」などとしている。ただし、足もとではサービス業を中心に感染症の再拡大の影響を指摘する声が聞かれている。
【20/10月判断】 | 前回との比較 | 【21/1月判断】 | |
---|---|---|---|
北海道 | 新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、経済活動が徐々に再開するもとで、持ち直しつつある | ![]() |
新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあり、足もとでは持ち直しのペースが鈍化している |
東北 | 厳しい状態にあるが、持ち直しの動きがみられている | ![]() |
厳しい状態にあるが、持ち直しの動きがみられている |
北陸 | 下げ止まっているものの、厳しい状態にある | ![]() |
厳しい状態にあるが、持ち直しつつある |
関東甲信越 | 内外における新型コロナウイルス感染症の影響から引き続き厳しい状態にあるが、経済活動が徐々に再開するもとで、持ち直しつつある | ![]() |
引き続き厳しい状態にあるが、持ち直している。ただし、足もとではサービス消費を中心に感染症の再拡大の影響がみられている |
東海 | 厳しい状態が続く中でも、持ち直している | ![]() |
厳しい状態が続く中でも、持ち直している |
近畿 | 新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状態にあるが、足もとでは、持ち直しの動きがみられる | ![]() |
新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状態にあるが、全体として持ち直しの動きが続いている |
中国 | 新型コロナウイルス感染症の影響から、厳しい状態が続いているものの、持ち直しの動きがみられている | ![]() |
新型コロナウイルス感染症の影響から、依然として厳しい状態にあるが、持ち直しの動きが続いている |
四国 | 新型コロナウイルス感染症の影響から、弱い動きが続いている | ![]() |
新型コロナウイルス感染症の影響から一部に足踏み感もあるが、全体としては持ち直しの動きがみられている |
九州・沖縄 | 持ち直しの動きがみられるものの、厳しい状態にある | ![]() |
厳しい状態にあるものの、持ち直しつつある |
- (注)前回との比較の「
」、「
」は、前回判断に比較して景気の改善度合いまたは悪化度合いが変化したことを示す(例えば、改善度合いの強まりまたは悪化度合いの弱まりは、「
」)。なお、前回に比較し景気の改善・悪化度合いが変化しなかった場合は、「
」となる。
(2)各地域の需要項目等別の判断
公共投資 | 設備投資 | 個人消費 | |
---|---|---|---|
北海道 | 高水準で推移している | 減少している | 引き続き低い水準となっており、足もとでは持ち直しのペースが鈍化している |
東北 | 震災復旧・復興関連工事を主体に高水準にあるほか、災害復旧工事等もあり、緩やかに増加している | 弱めの動きとなっている | 厳しい状態にあるが、持ち直しの動きがみられている |
北陸 | 高水準で横ばい圏内の動きとなっている | 弱めの動きとなっている | 厳しい状況ながら、持ち直している |
関東甲信越 | 高水準で推移している | 弱めの動きとなっている | これまでのところ財消費を中心に全体として徐々に持ち直している。ただし、11月半ば以降、外食などサービス消費について減速感が強まっているとの指摘が聞かれている |
東海 | 高めの水準で推移している | 横ばい圏内となっている | 飲食・宿泊サービス等で弱めの動きがみられているものの、全体としては持ち直し傾向にある |
近畿 | 増加している | 増勢が一段と鈍化している | サービス消費は依然として低水準となっているが、全体として持ち直しの動きが続いている |
中国 | 平成30年7月豪雨の復旧・復興需要がみられる中で、高水準で推移している | 緩やかに減少している | 持ち直しの動きが続いているが、感染症の影響から、一部に足踏み感がみられる |
四国 | 高水準となっている | 高水準となっているが、先行き、新型コロナウイルス感染症の影響に注意する必要がある | 一部に弱い動きもあるが、全体としては持ち直しの動きが続いている |
九州・沖縄 | 高水準で推移している | 減少している | 持ち直しつつある |
住宅投資 | 生産 | 雇用・所得 | |
---|---|---|---|
横ばい圏内の動きとなっている | 持ち直しつつある | 雇用・所得情勢をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱めの動きがみられている | 北海道 |
貸家着工を中心に減少している | 持ち直している | 雇用・所得環境をみると、弱めの動きとなっている | 東北 |
弱い動きとなっている | 持ち直しつつある | 雇用・所得環境は、弱い動きとなっている | 北陸 |
緩やかに減少している | 増加している | 雇用・所得情勢は、弱い動きがみられている | 関東甲信越 |
弱い動きとなっている | 増加基調にある | 雇用・所得情勢には、弱い動きがみられている | 東海 |
緩やかに減少している | 持ち直している | 雇用・所得環境をみると、弱い動きが続いている | 近畿 |
緩やかに減少している | 持ち直している | 雇用・所得環境をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱めの動きがみられている | 中国 |
弱めの動きとなっている | 低水準ながら、持ち直しの動きがみられている | 雇用・所得情勢をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱い動きとなっている | 四国 |
弱い動きとなっている | 持ち直している | 雇用・所得情勢をみると、労働需給、雇用者所得ともに弱い動きとなっている | 九州・沖縄 |
日本銀行から
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